◆パリーグ　西武０―９オリックス（６日・ベルーナドーム）

　オリックスが３カード連続の勝ち越しを決め、貯金を今季最多タイの２０とした。中川圭太内野手（２７）が昨年９月８日の西武戦（ベルーナＤ）以来となる１試合２発。２位・ロッテとの差を再び最大の５ゲームに広げた。

　「積極的に打ちにいったことが、いい結果につながってくれた」と喜んだのは１点リードの４回無死。宮川から８号ソロを左翼席へ運んだ。４試合ぶりに座った４番での今季初アーチを放つと、６点リードの６回２死一塁でも青山から中堅左へ自己最多となる９号２ランをかけた。

　プロ初だった前回の１試合２発も同じ相手、球場だった。「何か、意味があるのかな…」と天を見上げた。東都リーグの東洋大出身。監督として指導を受けた高橋昭雄さん（享年７４）が亡くなった翌日。特別な１日に力を発揮する。

　「明るいニュースを朝から聞け、すごくうれしい気持ちになりました」。夏の甲子園が開幕したこの日、母校のＰＬ学園野球部が“復活”に向けて動き出したことが明らかになった。休部騒動に揺れた１４年は３年夏の大阪大会で準優勝。監督不在の中、主将として采配もふるった。同校からのプロ入りは中川圭以来出ておらず、“最後のＰＬ戦士”と呼ばれた男。「まだ部員が１名ということで、今後どうなるかは分からないですけど…。僕もＰＬ学園という名前を残していけるように頑張りたい」と決意を新たにした。

　１番から９番まで全打順を打ち、一塁と外野の計４ポジションを守れる万能選手。「無敵の中川」と信頼を寄せる中嶋監督も「効果的に打っているのが多い」と勝負強さを褒めた。３連覇へ、欠かせない主軸が乗ってきた。（長田　亨）

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