【楽天】田中将大、パドレス・ダルビッシュ有に並ぶ日米通算196勝 「ストレートを増やそう」原点回帰で6勝

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2023.8.4(金) 05:45

8回1失点の好投を見せた田中将大(カメラ・渡辺 了文)

◆パ・リーグ オリックス1―9楽天(3日・京セラドーム大阪)

 冷静にアウトを重ねた。8回2死、田中将は宜保の高く弾んだ打球を飛びついてつかんだ。一塁へ送ると、静かにベンチへ歩を進めた。「今日は自分でテーマを決めて投げていくことしか頭になかった」。淡々と101球。初回の1失点のみで今季最長の8回を投げ抜いた。2試合ぶりの白星でチームトップの6勝目。パドレスのダルビッシュに並ぶ日米通算196勝にもなった。

 雪辱した。オリックス戦は今季これまで2戦2敗、防御率15・75は対戦チーム別で最も悪い数字だった。「これまでのことがよぎることはある。そうなる前にしっかり断ち切っていけた」。頭に浮かぶ不安は、17年間積み上げてきた経験で消した。援護に支えられ中盤から大差での投球となっても「展開がどうなろうと左右されることはなかった」と気持ちが緩むことはなかった。

 原点に立ち返った。7月27日の日本ハム戦(楽天モバイル)で4回2/3を8安打7失点と乱れた翌日、7年間共にプレーした永井投手コーチと約15分、話し合った。「ストレートを増やそう」。ツーシームとスライダーが軸の投球から、直球の割合が多い渡米前の姿に戻して変化球をより生かす狙いだった。共に戦った経験が、田中将の胸に響いた。

 7月以降は好投と乱調を繰り返しているだけに「次の登板が大事」と見据えた。あと4勝に迫った200勝の金字塔へ、そしてその先へ。右腕を振り続ける。(内藤 菜月)

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