【オリックス】ルーキー・茶野篤政がサヨナラ打!3連覇へ止まらん貯金20で独走5差

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2023.8.3(木) 05:30

サヨナラ勝ちに喜びがはじけるオリックスの選手たち(カメラ・渡辺 了文)

◆パ・リーグ オリックス3×―2楽天(2日・京セラドーム大阪)

 オリックスが今季6度目のサヨナラ勝ちを収めた。同点の9回2死満塁から育成出身のルーキー・茶野篤政外野手(23)が中前打。プロ初の劇打で4連勝へ導いた。貯金も最多を更新する14年以来の20に到達。2位・ロッテが敗れたため、ゲーム差は今季最大の5に拡大した。リーグ3連覇へ、いよいよ独走態勢に入りそうだ。

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 9回2死走者なしから満塁としたビッグチャンス。サヨナラ勝ちを運んだのは育成出身の新人・茶野だった。

 「とりあえず打ててよかったな…と。それだけでした」。名古屋商大時代には公務員を目指した知性派。冷静にプロ初の劇打を振り返った。持ち味の積極性を忘れず、初球をファウル。続く安楽の150キロを中前へはじき返した。球団新人のサヨナラ打は66年の長池(阪急)以来、57年ぶり3人目。4日に24歳の誕生日を迎える茶野はナインからウォーターシャワーで“前祝い”され「僕は負けず嫌いなので」と顔を上げた。

 開幕直前に支配下登録され、開幕戦から外野のレギュラーとして突っ走ってきた。いいことも悪いことも、すべてが初めての経験。遠征で外出することは少なく、自分の時間を大切にしてきた。読書家でもあり、今のお気に入りは「かがみの孤城」。プロの壁にぶつかっても「勝負の世界なので」と現実と向き合う力があった。

 一時、3割を超えた打率は下降し、7月7日に初の2軍降格。26日に再昇格した際、中嶋監督に背中を押された。「積極的に行け」。最高の場面で生まれた復帰8打席目での初安打。「しっかりと振れていた」と指揮官を満足させた。

 7回1死一、二塁では中川圭が大きな右飛を放った。宜保が二塁、紅林が一塁へと慌てて戻ったが、楽天は一度、二塁を踏んだ紅林が踏み直して帰塁していないとリクエスト。リプレー検証の結果、紅林はアウトとなった。一塁ベースコーチの田口外野守備走塁コーチが審判団へ詰め寄る場面もあったが、劇勝の結末に、中嶋監督は「波風を立てないようにしておきましょう」と冷静に受け流した。貯金を14年以来となる20まで増やし、2位・ロッテに5差をつける独走モード。3連覇へ、力強くアクセルを踏み込んだ。(長田 亨)

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