ロッテ・美馬学「夏場に状態が良いことが多い」移籍後は後半戦に抜群の強さ
ベースボールキング
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2023.7.26(水) 08:04
ロッテ・美馬学(撮影=岩下雄太)
「ずっと迷惑をかけてきているので、なんとか後半で頑張って大事なところで勝っていきたいなと思います」。ロッテの美馬学が今季2勝目を目指し、18時から行われる西武戦に先発する。
昨季はチームトップの10勝を挙げたが、今季は初登板となった4月2日のソフトバンク戦で4回4失点で初黒星を喫すると、なかなか白星を手にすることができず、今季初勝利は7月8日の日本ハム戦。オールスター前は8試合・43回2/3を投げて、1勝4敗、防御率4.95だった。
美馬はロッテ加入後、後半戦に抜群の強さを見せる。二桁勝利を挙げた20年は8・9月の2カ月で6勝を挙げ、昨季は前半戦、13試合・73回2/3を投げ5勝6敗、防御率4.15だったが、オールスター明けは7試合・44回を投げて5勝0敗、防御率は驚異の0.82とエース級の働きを見せた。
夏場に強い要因について「特にないんですけど…」としながらも、「夏場に状態が良いことが多いので、ここから巻き返していけたらなと思っています」と意気込む。
シーズンオフの自主トレで、シーズン後半に安定した成績を残すために逆算していたりするのだろうかーー。
「そんなことはないですね。どちらかというと前半に力が出ていないというだけですね」。
8月以降は6連戦が6週連続で続く。特に8月は31日中27試合戦い、そのうちドーム球場での試合はわずかに3試合しかない。先発投手が1イニングでも長く投げ、少しでもリリーフ陣を休ませたいところ。美馬本人も「夏場になって後半も試合数が増えてきているので、なんとか休ませてあげながら最後までいい状態でと思っています」とリリーフ陣を気遣う。そういった意味では、少ない球数で長いイニングを投げることの多い美馬にかかる期待は大きい。
「いい時は大体球数少なくいけているので、悪い時に(球数が)重なって短いイニングしか投げていないという感じなので、自分のピッチングがそういうスタイルなのかなと思います」。
また、ファンの声援も大きな力になっている。美馬が入団した20年は世界的に新型コロナウイルスが大流行。そのため昨季まで声出し応援がなかった。今季4年ぶりに声出し応援が復活。「もちろん力になっています。結果としてなかなか出せていないので、しっかり結果を出して応援を力にしていけたらなと思います」。
24日に防御率、奪三振リーグトップだった佐々木朗希が左内腹斜筋損傷と診断され離脱し、チームも同日の西武戦、完封負けを食らった。チームが悪い方向に行かないためにも、美馬の投球は非常に重要になってくる。ファンの大声援を受け、後半戦は少ない球数で長いイニングを投げる持ち味を発揮していきたい。
取材・文=岩下雄太