【オリックス】山下舜平大8勝 初の福岡凱旋登板で7回0封 家族や友人に「勝った試合を見せることができた」
スポーツ報知
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2023.7.18(火) 05:50
◆パ・リーグ ソフトバンク0―3オリックス(17日・ペイペイドーム)
オリックス・山下舜平大投手(21)が8勝目をマークし、故郷に錦を飾った。地元・福岡でのプロ初登板で、かつてファンだったソフトバンクを相手に7回2安打無失点の好投。16日の誕生日を自ら祝い、前半戦を締めくくった。前日に首位ターンを決めたチームは、パ球団に対して今季初の同一カード3連勝。貯金を最多を更新する17に増やし、2位・ロッテとのゲーム差を今季最大の3・5に広げた。
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山下の里帰りは百点満点だった。「勝った試合を見せることができた。それが一番です」。地元・福岡でのプロ初登板で7回無失点。家族や友人が集結したスタンドへ、感謝の思いを届けた。
ペイペイDでの登板は福岡大大濠3年時の20年8月以来。コロナ禍で開催された福岡代替大会の決勝で福岡に敗れ「また、このマウンドに立ちたい」とプロを意識した。「子どもの頃に応援していたチームを敵にして投げる。ちょっと違和感はあった」が、目の前の打者を抑えることに集中。「カーブが良くなかった分、フォークでカバーできました」。最速158キロの直球を軸に、かつて憧れた柳田を3打数無安打に封じるなど、わずか単打2本で二塁すら踏ませなかった。
前日には「今年は何か、いいことがありそうです」と、ほほえんだ。故郷で迎えた21歳の誕生日。偶然の巡り合わせを喜んだ。背番号の12と名前が入ったボールペン、タオルハンカチを贈ってくれたのは母・美智代さん。孝行息子は一球一球に思いを込めた。
7回表終了時には4年ぶりに解禁されたジェット風船を眺め「懐かしいな…」と思わずつぶやいた。球場に足を運んだのは小学生まで。目標とする「ダルビッシュ」という名前を覚えたのも、この頃だった。高卒3年目で先発ローテに定着した今季、福岡遠征の楽しみはバス移動。「いい街だな」と窓の外から景色を眺め、凱旋登板を心待ちにしていた。
敵地でホークスに3タテを食らわせたのは10年ぶり。前回登板までの4試合中、3試合で3失点以上していただけに、中嶋監督も「よく持ち直したと思います」と、たたえた。勝利数トップの同僚エース・山本を1差で追走し、選手間投票で球宴にも初出場。「勝ちは自分一人の力ではできないので、感謝の気持ちです」。今季最多の貯金17を蓄え、2位・ロッテに同最大の3・5ゲーム差をつけて向かう後半戦。夢を膨らませた原点の地で、剛腕はまた大きくなった。(長田 亨)
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