◆パ・リーグ　楽天５―１ソフトバンク（９日・楽天モバイル）

　楽天が首位ソフトバンクをスイープし、今季初の５連勝だ。浅村栄斗内野手（３２）が２発を含む４打点で、５回１失点の藤井の本拠地初勝利をアシストした。最大１３あった借金も一気に８まで減らし（３位タイで３球団が並んでいた）４月７日以来の４位浮上。石井一久監督（４９）が「今日は誰か、今日は（別の）誰かがいくぞ、という（意識で）うまく試合の流れをつかんでいる」と分析したように“日替わりヒーロー”の誕生で好循環が生まれている。

　連勝が始まった５日のオリックス戦は荘司が６回０封でプロ初勝利。６日の同カードは２５歳・村林が２安打２打点、７勝の舜平大に岸が投げ勝った。７日のソフトバンク戦はフランコが２打点。８日は小深田が先制打を含む猛打賞と、勝利の立役者が見事にバラバラだ。昨季までは「浅村＆島内頼り」が否めなかったが、島内、遊撃・山崎が不振に陥ったことで空いたイスに座った小郷と村林がブレイクの兆しを見せている。

　象徴的なシーンが３回の攻撃だ。１死一塁。村林の三ゴロが失策を誘い、２死一、二塁から小郷の同点打。浅村の３ランにつなげた。小郷は「一日一善じゃないけど『何かチームにいい流れを持ってこられるように』と、みんなが意識してできている。そこがいい感じで回っている要因」と証言する。上位２球団相手に価値ある５勝。ようやく反撃態勢が整ってきた。（楽天担当・長井　毅）

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