“切り札”も躊躇した本塁突入…ソフトバンク・周東の判断に解説陣が激論

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2023.7.8(土) 07:24

ソフトバンク・周東佑京 (C) Kyodo News

◆ 「藤本監督の表情を見ると……」

 ソフトバンクは7日、敵地での楽天戦に5-6で敗戦し連勝ストップ。終盤に怒涛の追い上げを見せたものの、序盤の大量失点が響き、2位・オリックスとのゲーム差は「1」に縮まった。

 最大で6点あったビハインドを中盤で一気に詰め、5-6で迎えた9回表。守護神の松井裕樹に対して先頭の近藤健介が安打で出ると、ベンチは迷わず代走・周東佑京をコール。まずは同点を目指して“切り札”を投入する。

 さらに続く柳田悠岐が安打を放ち、周東は一気に三塁へ。一死を挟んでアルフレド・デスパイネはセンターへの飛球を放った。辰己涼介が掴んでボールをホームへ送ると、スタートを切る構えを見せた周東はその場で自重。二死一・三塁となり、次の栗原陵矢が空振り三振に倒れてゲームセットとなった。


 同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でも、この9回のシーンが話題に。館山昌平氏は「デスパイネ選手は長打を打てるので、辰己選手も後ろから打球に入ることができた」と強肩に加えて捕球体勢も整っていた点を自重した理由を挙げながら、「送球が逸れる確率はどれくらいだったんだろうとか、藤本監督の表情も“切り札を出しているから行ってほしかった……”という風にも見えますし」と難しい状況だったと振り返った。

 また、番組内では今月1日の西武戦で周東が決めたタッチアップ生還のシーンが取り上げられ、さらに議論が白熱。高木氏は「今日よりも浅いんですよね」とこの試合よりも浅い位置のフライでも迷わずホームへ突っ込んだ点を強調すると、齊藤明雄氏も「ベンチからすると“行ってくれ”という感じだと思いますよ」と持論を述べた。


 もちろん、相手は外野手として2年連続でールデングラブ賞を受賞している名手であり、球界屈指の強肩を持つ辰己だけに、一概に過去のシーンと比較することはできない。

 高木氏も最後は「まぁ周東ならではの話ですよね」とし、何度もその脚で名場面を作ってきた周東だからこその議論だったとコメント。球界No.1の韋駄天がこれまでに残してきたインパクトの大きさ、強大なイメージを再確認させられるひと幕となった。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』



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