◆パ・リーグ　日本ハム１―５オリックス（３０日・エスコンフィールド）

　オリックス・山本由伸投手（２４）が８回７安打１失点の好投で同僚の山下舜平大投手（２０）に並ぶリーグトップの７勝目をマークした。通算１勝２敗と苦手にしていた敵地の日本ハム戦で、１９年５月９日（札幌Ｄ）以来、４年ぶりの白星。新球場エスコンフィールド初登板を勝利で飾った。チームは４連勝で首位を守り、貯金を今季最多の１３に伸ばした。

　山本がエースの貫禄を示した。２日前に自身を上回るリーグ単独トップの７勝目を挙げていた後輩の山下に５たび、並んだ。

　「来る前からすごく楽しみにしていた」。初登板のエスコンフィールドに適応した。７回まで８９球で無失点。８回２死一塁で浅間に適時三塁打を許したが、傷口を広げなかった。「（内野が）芝生で（打球の）勢いも死ぬ。ゴロになればアウトの確率も高い」。その後の２死三塁のピンチは、清宮を二ゴロに仕留めた。札幌Ｄでは４試合で１勝２敗だったが、新球場で「厄落とし」し、北海道で４年ぶりの勝利を挙げた。

　２３日のソフトバンク戦（ペイペイＤ）は、６回を投げ、今季ワーストの４失点で３敗目を喫した。「体の開きが早かったです」。フォームのわずかな誤差を中６日の調整期間で修正した。女房役の若月は過去２試合で１球も投げていなかったスライダーも要求。「この前、やられていたので。死ぬ気で」と決死のリードで山本を“再生”させた。

　６月上旬。ファーム落ちしていた宇田川に、あえて明るくメッセージを送った。「生きてるか？」。ともに３月のＷＢＣを戦った同じ９８年生まれ。「細かいことを気にしないように」と調整に遠投を入れることを勧めるなど、苦しんでいる仲間の復活を手助けするなど、グラウンド外でもエースの務めを果たす。

　「僕と（山下）舜平大が一個上。宮城が悔しがってるのが一番うれしいです」。６勝で並んでいた宮城を突き放したことをジョークで喜んだ。山崎福も６勝で、最多勝レースをチーム内で展開する。ただ、中嶋監督は「ウチの若造たちに山本由伸が負けたら（エッ？）って思うでしょ」と、チームを４連勝に導いたエースへの全幅の信頼を口にした。貯金は今季最多の１３。首位快走のチームを支える投手陣。その先頭にはやはり山本がいる。（長田　亨）

関連ニュース

・【オリックス】山本由伸がエースの貫禄　８回１失点で山下舜平大に並ぶリーグトップ７勝目　貯金も最多１３
・【オリックス】山下舜平大ビックリ球宴！選手間投票で選出「ないと思っていたので…」捕手部門で森友哉も
・【オリックス】山本由伸が初登板のエスコン攻略に自信「早め早めに、自分の球が投げられるようにしていければ」
・スポーツ報知の森脇瑠香記者がビールの売り子をやってみた！華麗に転職？京セラドーム大阪でガチ販売に挑戦
・【動画】【売り子やってみるか#1】森脇瑠香記者が京セラドーム大阪でビールの売り子に挑戦！