◆パ・リーグ　ソフトバンク７―１オリックス（２３日・ペイペイドーム）

　オリックス・山本由伸投手（２４）は真っすぐに前を向いた。６回を８安打、今季ワーストの４失点で３敗目。「きょうは負けましたけど、次に向けてしっかりとやりたい」。自身の連勝もソフトバンク戦の連勝も５で止まり、チームは首位陥落。ソフトバンクの丹念な攻撃に屈した。

　初回は柳田に同点打。１ボール２ストライクからファウルで４球粘られ、フルカウントからの１０球目を中前へ運ばれた。「もっといい球を投げられたら、打ち取れたり、空振りを取れる。すごく中途半端な球になった」。追加点は許さなかったものの、続く栗原にも２ボールから５球ファウルされた末に右前打。試合前の時点で１イニング平均１４・７球だった右腕にとって、初回だけで３５球は多すぎた。

　２回も中村晃の勝ち越し打など、一挙３点を奪われた。「相手もプロなので。ベストボールではないところを、しっかり打たれました」と潔く現実を受け止めたエースはフォームを微修正。「３、４回は（打者を）かわしかわしで」と技術面でもカバーし、５回からの２イニングは３者凡退と本来の姿を取り戻した。

　１００試合連続で責任投球回の５回を投げ切ったが、クオリティースタート（６回以上自責３以下）は昨季途中からの１９試合でストップした。体調不良から回復し、７試合ぶりに指揮をとった中嶋監督は「（状態が）良かった時ほど慎重にというか、やらなきゃいけないひと手間があったのかな？　と思います」と振り返った。リーグ再開初戦は黒星スタートで連勝が４でストップ。多少は転んでも、ただでは起きない。（長田　亨）

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