ロッテ・藤原恭大「やりがいは非常にあります」スタメンで出続けることに充実感も「打たないと出られない」

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2023.6.23(金) 07:54

ロッテの藤原恭大

 ロッテの藤原恭大は4月に打率、安打数で一時リーグトップに立ち、5月も5日のソフトバンク戦で1試合5三振を喫したが、この試合を除き10試合全てで安打を放った。5月16日のオリックス戦では第1打席が遊安、第2打席が四球、第3打席が中安、第4打席が投犠打、第5打席が捕犠打と全打席内容のある結果だったが、翌日に故障により一軍登録抹消をされた。

 チームにとっても、藤原本人にとっても痛い離脱となった。「とりあえず早く戻ろうと、そこだけでしたね」。気持ちを切り替え、リハビリに励んだ。この時期に「もう1回ルーティンというか、内田さんもいたので喋りながらやっていました」と、自身の打撃を見つめ直すいい時間になった。

 藤原は春季キャンプからティー打撃などで、バットの先にゴムチューブを巻いてスイングしている。これは内田順三臨時打撃コーチから教わった体の内側からバットを出して振っていくことを意識した練習だ。今季好不調の波が小さくなった要因のひとつになっている。

 6月8日の楽天二軍戦で実戦復帰すると、翌9日のDeNA二軍戦では小園健太からライトへ先頭打者本塁打を放ち、11日に一軍復帰。同日の広島戦に『9番・センター』で先発出場し、復帰1打席目となった0-0の3回に先発・黒原拓未が1ストライクから投じた2球目のカットボールをセンター前に弾き返し復帰後初安打をマークした。

 「状態も悪くなかったですし、復帰してバッティングに不安があったんですけど、なんとか1本出てそこは良かったと思います」。

 故障前と変わらずコンスタントに安打を放ち、故障前の5月6日ソフトバンク戦から故障復帰後の6月17日のDeNA戦にかけて12試合連続安打。

 「この5年間で、好不調の波が少なく一番いいかなと思いますし、交流戦最後の試合でタコったんですけど、基本1日1本出ているのでいいのかなと思います」。

 今季初めて3番で出場した5月2日の楽天戦では、0-2の3回二死一塁の第2打席、岸孝之が1ボール2ストライクから投じた5球目の外角低めの123キロチェンジアップを体勢崩されながらもうまくライト前に運ぶ技ありの安打を放つなど、外角の難しいボールにも対応している。

 「基本的にはしっかり打つことが一番ですけど、ピッチャーもプロですし抑えるために色々投げてくるので、難しいところとか、ヒットにできたらいいのかなと思います」。

 藤原は過去に月間MVPに輝いた経験があるなど、短期間での活躍は何度か見せているが、それを継続することができなかった。今季は好不調の波が小さく、安定した打撃が求められる中で、ここまではそれができている。

 「当たり前のことをやるのと、外野手だと打たないと出られない。守備、走塁はもちろんですけど、一番はバッティング、打てないと出られないので、そこかなと思います」。

 レギュラーで出続けることで「しんどいですけど、やりがいは非常にあります」と充実感、達成感を感じながら日々を過ごす。あとはシーズン最後まで継続して結果を残していくだけだ。

取材・文=岩下雄太

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