◆日本生命セ・パ交流戦　ヤクルト１―４オリックス（１６日・神宮）

　山崎福は笑みを止められなかった。本業は今季最多の１１２球を投げ、７回１失点。交流戦は３戦３勝で締め、早くも昨季に並ぶ５勝目だ。日大三３年のセンバツで大会タイ記録の１３安打を記録した左腕は「毎年の楽しみなので」と、打撃でも３年連続安打を放った。

　２回２死二塁で、前を打つ８番・広岡が申告敬遠。「左投手だったので、逆方向の意識はあった」と巨人・長野モデルのバットで、１ストライクからのスライダーを中前に落とした。１５日はチームより１日早く東京入り。動画サイトの検索欄に、相手先発の「ピーターズ」と入力した。移動中もスマホを手放さず、対戦を意識。先制打に加え、７回は今野から左前打を放った。

　昨年の日本シリーズは２試合ともに敵地で先発。計９回無失点で適時打も放ち、優秀選手賞に輝いた。３回２死二、三塁では村上を空振り三振。プロ入り最速の１５２キロを計測した。

　「打ちたいですけど、我慢します」と体調不良で離脱中の中嶋監督に、ちょっとだけアピールした二刀流。リーグ再開後に「打者・山崎福」が見られるかもしれない！？（長田　亨）

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