ロッテ・東條大樹「良くはなっている」ファームで7試合連続無失点中!

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2023.6.16(金) 08:51

ロッテ・東條大樹(撮影=岩下雄太)

 ロッテの東條大樹は昨季「キャリアハイを出せたら」と話し、ビハインドゲームで結果を残していき、シーズン途中から勝ち試合の7回を任されるなど、自己最多の59試合、30ホールドと、有言実行の働きを見せた。シーズン終了後の昨年10月4日に右足関節の手術(鏡視下右足関節後方遊離体切除術・鏡視下右足関節外側骨棘切除術及び外側靭帯修復術)を行った。

 吉井理人監督が就任した今季、さらなる活躍が期待された中で、練習試合、オープン戦から一軍登板が1度もなく、ファームで一軍昇格を目指して腕を振っている。ファームでは4月6日のヤクルト戦から4月28日のDeNA戦にかけて6試合連続失点と不安定な投球が続く時期もあったが、現在は5月21日のDeNA戦から7試合連続無失点中。11日のDeNA戦、15日の西武戦は、いずれも1イニング、打者3人をわずか7球で片付け、危なげない投球だった。

 投球が安定してきた要因に「体が馴染んできた感じもあります」と自己分析する。またここ最近の登板では145キロ以上の力強いストレートを投げており、「自分が投げている感じが、良くはなっていると思います」と手応えを掴む。

 変化球では昨年120キロ台のカーブを投げることが多かったが、今季は110キロ台のカーブを投げているように見える。カーブについては「特に変えていないですね」とのこと。「使い方としては去年と変わっていないですね」と話すように、6月8日の楽天戦では、0-4の9回一死走者なしで西川遥輝に対して、初球116キロのカーブでストライクを奪うなど、早いカウントで投げるカーブが投球の良いアクセントになっている。追い込んでから西川を空振り三振に仕留めた“伝家の宝刀”スライダーも素晴らしかった。

 一軍は現在31勝22敗4分で首位に立つ。ブルペン陣も益田直也、澤村拓一、ペルドモといった勝ち試合で投げる投手に加え、開幕から21試合連続無失点を記録した西村天裕、左打者に無類の強さを誇る坂本光士郎、13試合に登板して防御率1.29の成績を残す東妻勇輔と岩下大輝、さらにはファームで13試合連続無失点に抑え、昇格してからも5試合連続無失点に抑える横山陸人と充実しつつある。特に1-1で引き分けた15日の中日戦は、8回・西村、9回・岩下、10回・坂本、11回・東妻、12回・横山と、勝ちパターンで投げるリリーフを使わずに引き分けに持ち込んだ。

 ブルペン陣が厚くなっていることは確かだが、長いシーズン何が起こるかわからない。必ずどこかでチャンスが訪れるはずだ。東妻、岩下、横山はファームで結果を残して一軍に上がり、現在の活躍につなげている。「状態だけ上げていければ」、「準備をしておけば、いいかなという感じです」と東條。とにかく今は、いつ一軍から呼ばれてもいいようにファームで準備を続けていく。

取材・文=岩下雄太

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