今季推定1000万円から4.8倍となる推定4800万円でサイン
福岡ソフトバンクの加治屋蓮投手が17日、契約を更改。今年の推定年俸1000万円の4.8倍にあたる推定4800万円でサインした。
加治屋は今季、球団最多タイ記録となる72試合に登板し、4勝3敗31ホールドを記録。主にセットアッパーとして活躍し、岩嵜翔投手の不在を見事にカバーした。球団もドラ1右腕の大ブレークに対し、最大限の評価で応えた形だ。
「日本一の査定だと思っているので、納得してサインしました。球団からは『投手陣を支えてくれた』と言っていただき、その言葉がとても嬉しかったです。やれば(年俸が)上がると分かったし、来年以降も成績を残していこうという気持ちになれました」
72試合の登板の中で一番印象に残る試合として、初勝利を記録した5月29日の阪神戦(甲子園)を挙げた。「岡本(健)が先発でゼロに抑えて、僕が8回を投げて最後は森(唯斗)が締めた。同期でつないだリレーだったので、すごく印象に残っています」と口にした。
来季に向けては「熾烈な中継ぎ争いを勝ち抜いて8回を投げ、最優秀中継ぎ投手のタイトルを狙いたい」と力を込めた。そのために課題として掲げたのがスライダーとカットボールの習得だ。「左打者の被打率を下げるために、インコースをえぐるボールが必要。外を活かす球を覚えたい」とし、18日から自主トレを共にする東浜巨らから色々と吸収するつもりだ。
昨年72試合を投げた岩嵜が今年は故障に苦しんだが「70試合以上投げた投手が故障に苦しんでいることはわかっている。人一倍気を遣って、できる限りのケアをやって春季キャンプに入りたい」と語った。また、およそ1時間に及ぶ長い交渉の中で球団側には「筑後のファーム施設のプールのような、リカバリーの器具をヤフオクドームにも増やしてほしい」という要望を伝えた。
「自分の意見もしっかりとした口調で言えたし、球団が思っていることも聞くことができた。これが1軍での交渉なんだと感じました」と、改めて自分が結果を残して臨んだ交渉に感慨深げだった。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)
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