◆日本生命セ・パ交流戦　ヤクルト９―５楽天（３日・神宮）

　楽天は３番手でプロ初登板したドラフト３位の渡辺翔太投手（２２）＝九産大＝が２回を完璧に抑えデビュー戦を飾った。試合は先発の早川隆久投手（２４）が２回６失点とまさかの乱調が響き、大敗した。

　劣勢の中で上がったプロ初の１軍の舞台で渡辺翔が強烈な輝きを放った。２―８の４回。「最初にマウンドへ上がる時はふわふわしていた。練習の時も緊張していました」と地に足がついていない状況だったが、この回先頭の山崎と対峙（たいじ）し、スイッチが入った。直球で三ゴロに仕留めると、続く青木は自己最速を２キロ更新する１５４キロの直球で中飛。昨季３冠王の村上も内角の直球で詰まらせて一ゴロに抑えた。ファームで磨きを掛けてきたこん身の直球で昨シーズンの５６発男を封じ込め、「自分もプロ野球選手という自覚を持って名前負けだけはしないように全力で投げることができてよかった」と胸を張った。

　サンタナから始まった５回はカットボールを交えながら３者凡退斬りで２回パーフェクト。上々の初陣を終えたルーキーは「１軍の球場で通用するかわからなかったですけど、通用してよかった」。プロでもやっていける―。自信から確信に変わった２４球だった。

　◆渡辺　翔太（わたなべ・しょうた）２０００年１０月２９日、福岡・北九州市生まれ。２２歳。桜丘小３年でソフトボールを始め、富野中では八幡東ボーイズに所属。北九州高から九産大を経て２２年ドラフト３位で楽天入団。１８２センチ、９０キロ。右投右打。

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