◆日本生命セ・パ交流戦　巨人３―２日本ハム（３日・東京ドーム）

　日本ハムは巨人に延長１０回でサヨナラ負けし、交流戦首位から陥落した。１点を追う９回、新庄剛志監督（５１）がセーフティースクイズを指示。采配的中で試合は土壇場で振り出しに戻ったが、５番手・玉井がサヨナラ打を浴びた。２カード連続の勝ち越しを懸けて４日の第３戦に臨む。

　収穫と課題が詰まった一戦だった。延長１０回。玉井が巨人・岡本和に二塁打を浴びてサヨナラ負け。それでも新庄監督は「１４３試合やったらこういう試合も必ずある。これは切り替えられるゲーム」と前向きに試合を振り返った。

　新庄野球が土壇場で光った。１―２の９回。守護神・大勢から連打で一、三塁の好機をつくり、途中出場の清水が初球をセーフティースクイズ。一塁方向への打球を見て三塁走者の代走・矢沢が「禁止されている」ヘッドスライディングで生還した。若手主体で勢いに乗るチームが、今季初対決の右腕を一気に攻め込み「一発でよく決めたし、よく追いつきましたね」と指揮官もうなずいた。

　投手陣は１０イニングで３失点。打線に、あと一本が出なかった。２―２とした９回は１死満塁から無得点。八木打撃コーチは「ベンチから行く選手たちの準備の仕方がね…」と計４打数無安打だった代打陣に奮起を促した。不振でスタメンを外れた野村も９、１０回と２度のチャンスで空振り三振。開幕４番を託した新庄監督は「気持ちの弱さ。チャンスは与えている。これをモノにしたら一流になれるし、できなかったらそれまでの選手」とハッパをかけた。交流戦はここまで３勝２敗。投打がかみ合う試合も増えているだけに、切り替えてカード勝ち越しを狙いたい。（堀内　啓太）

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