【日本ハム】ドラ1・矢沢宏太がリアル二刀流解禁 母、姉も見守る中“緊急登板”で9回を0封締め

スポーツ報知

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2023.6.2(金) 22:51

9回から5番手で登板する矢沢宏太(カメラ・中島 傑)

◆日本生命セ・パ交流戦 巨人2―8日本ハム(2日・東京D)

 日本ハムのドラフト1位・矢沢宏太投手(日体大)がリアル二刀流を解禁した。6点リードの8回。守備から途中出場すると、9回はマウンドへ。自身初の交流戦で投打同時出場を果たし、最終回を0で締めた。

 グラブを叩いて吠えた。9回2死二塁。矢沢はキレ味抜群のスライダーで代打・萩尾を空振り三振に封じた。先頭の代打・ブリンソンを145キロ直球で遊ゴロ、続く坂本は低めスライダーで投ゴロ。2死から丸に二塁打を浴びるも、最後は萩尾とのルーキー対決を制した。「満足はしてないですけど、ある程度のパフォーマンスができたのはよかったと思います」とプロ入り後2登板目を振り返った。

 新庄剛志監督は試合後「実は予定になかった」と裏側を明かした。コンディション面を考慮し「登板可能日」を設けているが、矢沢自身は「今日はあまりイメージしてなくて、守備固め、守備で経験させてもらっている」と想定していなかった。打席に向けてベンチ裏で素振りをしている際に建山投手コーチから急きょ次の回からの登板を告げられた。投手用のスパイクに履き替え、急ぎでブルペンへ。「元々準備が早い子」と同コーチも認める対応力を見せ、わずか10球で肩を作り、堂々の投球を披露した。

 プロ初登板だった5月21日・オリックス戦(京セラD)は投手に専念し、1回を無安打2奪三振0封。「今日はちょっと僕が差されましたね」と苦笑いしながらも、投手デビューから2戦連続無失点とした。

 指揮官はイニング途中で野手から投手への変更も計画していたことを明かした。それを聞いた左腕は「難しさはあると思うけど、そういう事も(監督が)イメージしているのであれば、準備していきたい。気持ちの部分が大事なので、いつでも可能性があると思ってやっていきたい」と頼もしく話した。母と姉も応援に駆けつけてくれた一戦で、矢沢が二刀流の階段をまた一つのぼった。

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