【ソフトバンク】和田毅が史上最年長の2000投球回達成「球児との約束を果たすことができた」 通算勝率歴代3位に

スポーツ報知

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2023.5.25(木) 05:30

NPB通算2000投球回達成の記念ボードを手にポーズを決める4勝目を挙げた和田毅(カメラ・関口 俊明)

◆パ・リーグ 日本ハム1―2ソフトバンク(24日・エスコンフィールド)

 穏やかな表情で勝利の列に加わった。ソフトバンク・和田毅投手(42)が5回3安打1失点でチーム最多タイの4勝目。黒田博樹(広島)の41歳6か月を更新し、史上最年長42歳3か月でNPB通算2000投球回を達成した。節目の記録を同154勝目(メジャー通算5勝)で飾るとともに、2000イニング以上では斎藤雅樹(巨人)を超え、通算勝率6割5分3厘で歴代3位に名を連ねた。

 「たくさんけがもありましたけど、この年で達成できたことは周りの方々に感謝したいと思います。入団して最初の王監督の時から我慢して使っていただいたお陰で今の自分がある。これからも使ってもらえるような結果を示していけるように、明日からも頑張っていきたいです」

 2月。WBC期間中のダルビッシュ(パドレス)の言動に感銘を受けた。宮崎合宿から参加し、ひと回り以上年の離れた選手に積極的に助言。野球の人気回復のため、SNSやメディアを通じて自らの考えを発信していた。「なかなかあそこまでできない」。自分も勇気を与える存在に―。42歳にして新球の習得に取り組むなど、自分を成長させる燃料になった。

 チームは今季5度目の3連勝。大ベテランの快投で今季最多タイの貯金6とした。和田は「もし現役生活が終わったら、その時は旅がしたいかな」という。だが、そんな「夢」もまだ先の話。“松坂世代”では初の日米通算200勝まで残り41勝。背番号21の道は続いていく。(中村 晃大)

 ▼H和田が2000投球回 ソフトバンク・和田毅投手(42)が、24日の日本ハム戦(エスコン)で2回を投げ終えて達成。プロ野球93人目。広島・黒田博樹の41歳6か月を更新する史上最年長記録。

 和田には盟友2人との大切な約束がある。22年1月放送のテレビ番組で同級生の松坂大輔氏、藤川球児氏と共演。松坂氏に「あと52勝」(当時は日米通算148勝)、球児氏に「2000投球回待ってます」と思いのこもったボールを受け取った。「あの時言ってもらえた、まず球児との約束を一つ果たすことができたので、すごくホッとした部分はあります。まだ、とてつもないもの(日米通算200勝)が一つ残ってますけど」と笑った。

 「大輔と球児は今、野球の解説とか素晴らしさを伝える伝道師というかね。2人の言葉には説得力がありますし、僕も勉強になります。どんな立場でも、同級生というのは『彼らに負けないように、野球で頑張ろう』という気持ちにさせてもらえる存在です」。NPB最後の“松坂世代”として、戦い続ける。(晃)

藤川球児氏、盟友のソフトバンク・和田毅を称賛「50歳までプレーして」

 スポーツ報知評論家・藤川球児氏「毅(和田)は通算2000投球回に当然のように周囲への感謝を口にした。それでも、人頼みではできない記録で非常に難しい。だからこそ、21年のシーズンオフに対談した際、一つの目標として託した(当時は残り107回2/3)。彼のすごさは、今なお直球が強いこと。低めが伸びる。それはランニング量の多さや私生活の節制がなければ維持できない。球界でも、多くの選手がその背中を追いかける憧れの存在。このまま50歳までプレーして、シンボルになってもらいたい。まずは、お祝いせなあかんね」

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