【オリックス】20勝一番乗り!田嶋大樹が楽天戦10連勝 宮城に並ぶトップ4勝「すごくいい投球だった」

スポーツ報知

  • ニュース

2023.5.11(木) 05:00

力投する先発の田嶋大樹(カメラ・頓所 美代子)

◆パ・リーグ 楽天2―8オリックス(10日・楽天モバイル)

 オリックスが1984年以来、39年ぶりに12球団最速の20勝に到達した。先発の田嶋大樹投手(26)は完封を逃したものの、8回1/3を6安打2失点の力投。同僚の宮城大弥投手(21)に並ぶリーグトップの4勝目を挙げた。楽天戦も19試合負けなしの10連勝。森友哉捕手(27)が登録抹消され打線も、今季3度目の先発全員安打で8得点。4カード連続の勝ち越しを決め、貯金も最多の8に伸ばした。

 田嶋がハイレベルな宿題を残した。「最後まで仕事をしきれなかったので。また次、リベンジしたいと思います」。中嶋監督に「行きます」と申し出た9回のマウンドで1死二塁から浅村に2ランを被弾。2番手・吉田の力を借りても、2失点だけの投球に価値があった。

 3回までに6点をプレゼントされ、気持ちよさそうに左腕を振った。「全体的に見て、すごくいい投球だった。要所でしっかり投げ切れた」。4回2死一、二塁のピンチでは昨季14打数10安打だった天敵・炭谷を遊飛。8回1死からフランコに初の長打となる二塁打を許しても、山崎を空振り三振、小深田を一ゴロに仕留めた。

 9日にチーム初完封初完投を達成した宮城と並び、リーグトップの4勝目。楽天には20年11月5日から19試合負けなしの10連勝だ。「四死球がなかったので、良かったかな」と制球力も出色。日頃から持ち物をできるだけ減らしているミニマリストらしく、無駄な走者を一切出さなかった。

 「一喜一憂はしない。1年間、投げきらないと意味がない。そこはブレないです」。日本ハム・清宮らと同じ17年のドラフト1位。試合後に発した言葉と同様に、先発投手としてブレずに歩んできた。2月のキャンプでは、チームの練習後に個別メニューを追加。坂道ダッシュ20本、ネットスローからのシャドーなど、日ごとに目的を変えた。一人きりの「補習」は2時間を超えることもあり、努力と汗は結果に還元された。

 開幕から6試合に登板。昨季は同時期に0勝2敗、防御率2・87で援護点が計5点と報われなかった。「僕は最低限、仕事をしたという意識です。野手が打って、守ってくれて。若月さんがリードしてくれた。感謝しかないです」。謙虚な姿はバックにも伝わり、今季は4勝2敗で援護点も23点に激増。屋外球場でも15試合無敗の11連勝と強く、最高のスタートを決めている。

 4カード連続の勝ち越しへ導き、チームは84年以来、39年ぶり6度目の12球団最速の20勝到達。過去5度は全て優勝とV確率は100%だ。「まあ、詰めのところですね。9回に打たれるというのは…」と中嶋監督の表情がやや渋かったのも、要求が高くなっている証拠だ。エースの山本や宮城、山下舜平大にも負けない存在。首位快走に安心感がみなぎる。(長田 亨)

 ▼B両リーグ最速20勝 オリックスは今季32試合目で12球団最速の20勝到達。84年以来、39年ぶり6度目。69、72、75、78年を含め、過去5度は全てリーグ優勝している。

 ▼B田嶋が楽天戦10連勝 オリックス・田嶋が対楽天7回戦(楽天モバイル)に先発し、今季4勝目。20年10月22日(楽天生命=現楽天モバイル)に敗れたのを最後に、最近19戦負けなしで、21年9月16日(楽天生命)から10連勝。同一カードの2ケタ連勝は、球団では08~11年の金子千尋の対楽天11連勝以来。球団最長は阪急時代の54~57年の柴田英治の対大映14連勝。

関連ニュース

【オリックス】登録抹消の森友哉、強行出場を志願していた…中嶋聡監督「それはストップをかけないと」
【オリックス】森友哉離脱なんの!パ最速20勝で最多貯金8 田嶋大樹トップタイ4勝「野手もいいプレー」
【オリックス】登録抹消の森友哉は右足部骨挫傷…神戸市内の病院を受診
【オリックス】ドラフト2位の内藤鵬が離脱…左膝半月板損傷 大里昂生も左肩亜脱臼
【オリックス】森友哉に代わり福田周平が昇格…昨季までの1番打者が窮地を救えるか

記事提供:

スポーツ報知