【ロッテ】佐々木朗希、5回ノーヒッター&12K 右手まめで降板も「大丈夫です」

スポーツ報知

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2023.5.6(土) 05:00

ソフトバンク相手に好投する先発の佐々木朗希(カメラ・池内 雅彦)

◆パ・リーグ ロッテ0―0ソフトバンク(5日・ZOZOマリン)

 令和の怪物と新怪物がそろって圧倒的な投球を披露した。ロッテ・佐々木朗希投手(21)はソフトバンク戦(ZOZO)に先発し、5回無安打無失点、12奪三振。右手まめの影響により5回で降板し、開幕4連勝はお預けとなったが、こどもの日に改めて高い能力を示した。

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 スタジアムがどよめいた。6回に2番手の坂本が登場すると、佐々木朗の早すぎる降板に観衆は騒然とした。5回無安打無失点、今季最多の12奪三振。ノーヒットノーランを継続したまま、右手まめの影響でマウンドを降りた。

 それでも、満員の「こどもの日」に圧倒的な投球で見る者を魅了した。最大風速17メートルの強風の中、通算11度目の2ケタK。「もう少し長いイニングを投げたかったけど、無失点に抑えられたことは良かった」。21歳にして、球団では黒木(現投手コーチ)らに並ぶ歴代8位となった。激しい風で「球数が増えてしまい、リズム良く投げることができなかった」と振り返ったように、初回先頭の中村晃に10球粘られた末に四球を与えた。初回先頭への四球はプロ初で、初回の26球はプロ最多。球数を要しながら直球とフォークを軸にスライダーも交え、少年少女に奪三振ショーを届けた。

 「令和の怪物」と称される右腕の原点は、地元の小さなマウンド。岩手・陸前高田市立米崎小学校の校庭で、小学3年の秋に人生で初めてマウンドに立った。1イニングのお試し登板で三振も奪った。「子どもの時、プロ野球選手になるなんて夢にも思っていなかった」というが、東日本大震災を乗り越え、プロの門をたたき、WBCの舞台も踏み、世界的注目を浴びる投手になった。侍ジャパンで共闘した岩手の先輩・大谷(エンゼルス)は4日(現地時間3日)のカージナルス戦で5回13K。尊敬する同郷の先輩をほうふつとさせる三振ラッシュを、被安打0で披露した。

 降板理由について、吉井監督は「指にまめができたので、去年と同じようなところ(右手中指)に」と説明。昨季は1か月離脱したこともあり、朗希は「去年と同じ事にならないように早めに切り上げる事になりました」と明かした。今後は3日ほど患部の様子を見てから予定を立てる。中6日で登板を重ねてきたが、間隔を空ける可能性が出てきた。

 WBC後には「真剣勝負ができて楽しかった」と率直な思いを口にした。初めてマウンドに立った当時から野球を楽しむ気持ちは変わっていない。次回以降については「大丈夫です」と軽症を強調。無念の降板となったが、夢いっぱいの無双投球は子どもたちの目をキラキラと輝かせた。(小田原 実穂)

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