【楽天】岸孝之が通算150勝 ノーノーからちょうど9年の“記念日”に…史上51人目、年長4位
スポーツ報知
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2023.5.3(水) 12:29
◆パ・リーグ 楽天5ー1ロッテ(2日・楽天モバイル)
楽天・岸孝之投手(38)がプロ野球51人目の通算150勝を達成した。2日のロッテ戦(楽天モバイル)に先発して8回1失点で今季初勝利を挙げ、王手をかけてから“5度目の正直”で節目に到達した。
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やっとつかんだ。お立ち台に上がった岸は、爽やかな笑顔で感謝の言葉を口にした。「150勝を目標にしてだいぶ時間がかかってしまった。みんなにプレッシャーをかけてしまった思いもあって、何とか達成できてホッとしています」。自身の快投でチームに今季初の3連勝をもたらし、プロ野球史上51人目の快挙。38歳4か月での到達は、年長4位タイだった。
昨年9月に149勝目を挙げてから、2シーズンにわたって4度の足踏み。5度目の正直だった。初回、3回とピンチを背負いながら、キレの衰えない直球で後続を断った。4回にポランコに一発を浴びたが、今季最長の8回を投げ6安打1失点、4奪三振。4月9日には2回6失点と打ち込まれたロッテを封じた。松井裕が9回1死満塁のピンチを抑えると、石井監督から肩をたたかれ、仲間とハイタッチをかわした。
クールで爽やかな外見からは想像しにくいが、自他共に認める負けず嫌い。西武時代から先発ローテで一緒に戦っていた2歳下の中日・涌井秀章投手(36)を「ずっと意識して勝ち星を競ってきた」。勝った方に食事をごちそうするのが2人の決めごと。現役だった石井監督、炭谷らとも寮や宿舎の一室に集合し、テレビゲーム「ボンバーマン」でも熱戦を繰り広げた。
「監督は弱かった。一番強かったのは涌井」と認めた一方で「『テトリス』は負けたことない」と言い切る。盟友は中日に移籍し今季155勝目を挙げた。「もちろんあいつにも頑張ってほしいけど、早く勝ち星で追いつきたい」と対抗心は今もなお燃えたぎる。
最も記憶に残る勝利は西武時代の14年5月2日、ロッテ戦(QVC)で達成したノーヒットノーラン。故郷で節目を迎え「仙台のファンのみなさんの前で勝てたのはすごくうれしい」と喜びをかみ締めた。
ヒーローインタビューで「200勝目指して頑張ってください」と炭谷からハッパをかけられた。「元気で投げられる限りは一つでも多く勝って、その目標に近づけたら」と次の節目に目を向けた。
(内藤 菜月)
◆ちょうど9年前にノーヒットノーラン 西武時代の14年5月2日のロッテ戦(QVC)でプロ野球史上78人目(通算89度目)のノーヒットノーランを達成した。当時も炭谷とバッテリーを組み、走者を出したのは初回2死からの四球のみ。117球8奪三振、“準完全試合”の快投だった。
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