【楽天】辰己涼介、延長11回サヨナラ打!「多分打つ」予感通り

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2023.4.24(月) 05:00

11回1死一、二塁、右にサヨナラ適時二塁打を放った辰己涼介(中央)は手荒い祝福を受ける (カメラ・頓所美代子)

◆パ・リーグ 楽天4×―3日本ハム(23日・楽天モバイル)

 楽天は延長戦の末、日本ハムを下し開幕カード以来6カードぶりの勝ち越しを決めた。11回に辰己涼介外野手(26)が2019年以来4年ぶりのサヨナラ打を放ち、最下位転落を阻止。7番手の内星龍投手(20)のプロ初勝利もアシストした。

 しびれる場面でも辰己は冷静だった。3―3の延長11回1死二塁で前の打者・山崎が申告敬遠された。一、二塁となり、併殺打は許されない場面でもヒーローになるイメージを膨らませていた。「こういう展開になるっていうのは分かっていたので、多分サヨナラ打つなって。打席でずっとヒーローインタビューで何て言うか考えてました」。玉井のチェンジアップを完璧に捉えて右中間に運んだ。19年5月8日のソフトバンク戦(楽天生命)以来、4年ぶり2度目の劇打。駆け寄った仲間からウォーターシャワーを浴びた。

 予告していた通り、お立ち台では“トークショー”が開演した。まずは「前の打者の山崎剛さんが必死こいて四球を取ってくれたので、何とかかえしたいなと思いました」とボケをかますと、直近2試合でスタメン落ちしていたことに言及され「僕が出ていないと、おもしろくないと思うんで、僕が出ていた方が華があると思うし、圧倒的な成績を残すのでシーズン終わった時に楽しみにしておいてください」とスタメン復帰を猛アピールした。

 負ければ最下位転落となる一戦で勝負強さを発揮した男は生後6か月になる愛息とチーム状況をこう重ねた。「個人としてもチームとしても歯がゆい現状ではあるんですけど、赤ちゃんと一緒でウチの息子が歯が生え始めてちょっとむずむずしている。チーム状況もむずむずしているんですけど、しっかり歯が生えて、奇麗な歯並びになると思う」。逆襲を高らかに宣言した背番号8が上位進出へ先導する。(長井 毅)

 ◆石井監督談

 ―辰己が決めた。

 「何とか最後は、辰己がね、振るという勇気を持ってスイングしてくれた」

 ―高卒3年目の内がプロ初勝利をマークした。

 「すごく厳しい場面というか、究極の同点のゲームになってしまったが、その中で臆することなく自分のボールを投げてくれた」

 ―内は自分で地位をつくろうとしている。

 「笑顔がいいですよね。笑顔ってすごく大事なので。やられても笑顔になれるかが中継ぎにとって大事なところ。彼には試合前にいつも『今日は内、出さないぞ』と言っていた。温存というか。今はそうも言えない状況になってきていますよね」

 ―6カードぶりの同一カード勝ち越し。

 「厳しい状況の中で、勝ち越しは大きいけど、それ以上に皆が何とか苦しい中で試行錯誤して立ち上がりつつあるので、僕も背中を押していければなと」

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