【楽天】高卒3年目の内星龍が待望のプロ初勝利「お父さん、お母さんのもとに生まれてよかった」

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2023.4.24(月) 05:00

プロ初勝利を挙げ、石井監督(右)に祝福される内(カメラ・頓所美代子)

◆パ・リーグ 楽天4×―3日本ハム(23日・楽天モバイル)

 最高のプレゼントが舞い込んだ。自身の21歳の誕生日の24日を前に待望の初勝利を挙げた内は松井裕から渡されたウィニングボールを大事に大事に握りしめた。

 ?「今まで悩んだ時期もあったけど、本当にファンの方々に声援をもらえたおかげで結果を出すことができた。本当に本当によかったです」?

 同点の延長11回、7番手でマウンドへ。最速150キロの直球を武器に1回1安打無失点、2奪三振と好投すると幸運が巡ってきた。その裏、1死一、二塁から辰己が右中間へサヨナラ二塁打。同僚とともにベンチから勢いよく飛び出した。

 高卒3年目右腕は「本当にお父さん、お母さんのもとに生まれてよかった」と涙ぐみながら両親への感謝を口にした。社会人・ヤマハでプレーした父・文武さん(46)の影響で野球を始め高校1年秋から投手に転向したが、厳しさを知る父から猛反対された。それから会話もかわさず試合も見に来てくれなかったがプロの道が見えたところで「もう1回支えてほしい」と思いを伝えると再び応援してくれるようになった。

 沖縄キャンプは初の1軍でスタート。胸を高鳴らす右腕とは裏腹に、文武さんは心配のあまり体重が5キロ減。母の千香子さんは「本当にげっそりしていました」と笑いながら振り返った。開幕1軍の切符をつかむと4日からの本拠地開幕戦に駆けつけた。登板こそなかったが、共に食事をするなどつかの間の家族の時間を楽しんだ。「(父に)まずはありがとうと伝えたい」。幼い頃から支えてくれた感謝を込めて記念のボールを贈るという。

 待望の1勝の瞬間を両親は大阪の自宅でテレビ観戦した。試合後、千香子さんは「一瞬も気を緩められない場面での登板にドキドキしました。最近、先輩たちのメモリアルが続いているけれど、それはこの1勝目から始まって何百勝もしたんだなと。一喜一憂せずに一日一日積み重ねていってほしいなと思います。今日はおいしいお酒で乾杯してお祝いします」と愛息の活躍に目を細めた。

 190センチの長身右腕は同じ場所で自主トレをしているオリックス山本に憧れ、フォームもそっくり。初登板となった9日のロッテ戦(ZOZO)では3回を投げ、走者を許さない完全投球を披露。今が伸び盛りだ。「このチームでやってきてよかったなと強く思いました」。プロとして大きな一歩を踏み出した。(内藤 菜月)

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