【ロッテ】佐々木朗希 開幕3戦3勝20イニング無失点 「余力あった」7回に自己最速タイ164キロ

スポーツ報知

  • ニュース

2023.4.22(土) 05:15

4回2死三塁、平沢の適時打に拳を突き上げて喜ぶ佐々木朗(カメラ・佐々木 清勝)

◆パ・リーグ ロッテ3ー2ソフトバンク(21日・ZOZOマリン)

 ロッテ・佐々木朗希投手(21)がソフトバンクを相手に圧巻の投球を見せた。直球の最速は自身公式戦最速タイとなる164キロを計測し、7回まで毎回の8奪三振、3安打無失点。開幕から3戦3連勝どころか、計20イニング無失点、被安打もわずか5と無双状態。令和の怪物の進化は、とどまるところを見せない。ロッテは首位・ソフトバンクに0ゲーム差とした。

 ひとつサインに首を振って、佐々木朗はセットに入った。ダイナミックに右腕を振り抜くと、栗原のバットが空を切る。右拳を握り振り返った視線の先では、スコアボードに「164キロ」が大きく映し出されていた。7回先頭、84球目にマークした公式戦自己最速タイの1球で、毎回の8個目の三振を奪った。余力十分の88球で7回3安打無失点。開幕からの連続イニング無失点を20回まで伸ばし、開幕3連勝を飾った。

 強力打線が相手でも冷静にスコアボードにゼロを並べた。「真っすぐの走りはよかった。しっかり頭を使いながら、いい攻めができたかなと思います」。直球が走る一方で、フォークの制球には苦しんだ。初回、3回と暴投で走者が得点圏に。しかし「フォークが悪いからといって、フォークを消すような組み立てはしてはいけない」と、直後の打者をいずれもフォークで打ち取った。特に3回は近藤にフォークを5球続け、見逃し三振。相手の裏をかく投球術も光った。

 相手との駆け引きがはまったのは、“強い真っすぐ”があってこそ。47球の真っすぐのうち、42球が160キロ超え。平均球速も161・1キロと今季初めて160キロを超えた。ラストイニングとなった7回も、7球中6球が真っすぐで全て160キロオーバー。「余力は前回よりあった」と語るように、中6日で投げるプロの体ができてきた。「ピッチャーとしての耐性はついてきている」と胸を張った。

 「モメンタム」。吉井監督は勢いを意味する英語を使って、右腕の成長を語った。感じたのは、柳田からのクリーンアップを迎えた4回だったという。柳田、栗原から連続三振を奪うなど3者凡退。打線はその裏に、大きな3点を先制した。指揮官は「流れをガッと引き寄せる。レバーをガッと上げるような感じ。ダルビッシュなんかそういうことができる投手だったので、朗希もそういう投手になりつつあるのかなと。この先、どういう投手になるのか本当に楽しみ」と目を細めた。

 開幕カードで3連敗を喫した難敵に一矢報い、本拠地ZOZOでは7勝1敗。朗希は「負けが込むと嫌な印象がつくので、相性を忘れるぐらいの勢いをつくりたい」とうなずいた。復活した大歓声も味方にホームで無敵の3連勝。どこまで成長するのか、まだ最終形が見えない。(山口 泰史)

関連ニュース

【ロッテ】新外国人アポステルと育成契約 24歳の大型内野手「一刻も早く自分の力を証明」
【ロッテ】佐々木朗7回無失点 開幕から20イニング無失点継続 公式戦最速タイの164キロも計測
【ロッテ】今季2戦2勝の佐々木朗 160キロ連発で3回まで無失点
【ロッテ】吉井理人監督58歳の誕生日を改めて祝福され「昨日は完封負けという素晴らしいプレゼントを…」
【ロッテ】フレンドシップシティグッズ受注販売開始

記事提供:

スポーツ報知