楽天ドラ1荘司康誠、同期を気遣い人間としても成長…担当記者コラム

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2023.4.7(金) 05:30

試合前にダンスパフォーマンスをするゴールデンエンジェルスと、マスコットのクラッチ、スイッチ(カメラ・佐々木 清勝)

 4月に入り楽天モバイルパーク宮城のライトスタンド越しに見える桜を見て、時がたつのが早いと感じた。1年前、右も左も分からずに入社した私の姿を思い描いた。

 楽天担当になり早4か月。初めてのことに多くの失敗も経験した。2月の沖縄キャンプ。アマ野球担当をしていた昨秋以来の再会を果たしたドラフト1位・荘司に「お互い1年生ですね」と言われた。自分のふがいなさに何度も心が折れかけたが、不安な気持ちが少し緩和されたように思えた。

 キャンプも中頃に入ると初のライブBPや対外試合デビューが待ち構える。荘司も初登板こそ2回を無失点で抑え2つの三振を奪ったが、「ブルペンに入っても納得いく感じがしていない」と葛藤する姿もあった。立大のエースとして立っていた神宮のマウンドから一転。プロの世界での厳しさ、レベルの高さに圧倒されていたのかもしれない。

 オープン戦の中盤では2軍戦に登板することもあった。同期の2位・小孫や4位・伊藤茉が1軍で結果を残す中、悔しさを押し殺すように黙々と練習、実戦を積み重ねた。3月31日の2軍ヤクルト戦では7回を5安打無失点。石井監督は「必ずどこかでチャンスはある」とコメント。少しずつ、でも着実に、1軍への道のりを歩んでいる。

 先を越された同期はライバルでもあり、同志。1日の日本ハム戦(エスコン)で伊藤茉がほろ苦いデビュー戦を飾ると帰寮後「切り替えて次、頑張ろう」と声をかけたそうだ。焦りもあるだろう。それでも周囲を気遣い、人間としても成長しているルーキーの姿を見て、私も負けずに頑張らなければいけないと気持ちが引き締まった。記者2年目、楽天担当では“ルーキー”。荘司に負けないようステップアップしていきたい。(楽天担当・内藤 菜月)

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