【楽天】松井裕樹、最年少27歳5か月200セーブ家族に感謝 記念球は杏奈夫人に「渡したい」

スポーツ報知

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2023.4.6(木) 05:30

楽天・松井裕樹と杏奈夫人(本人提供)

◆パ・リーグ 楽天1―0西武(5日・楽天モバイル)

 楽天・松井裕樹投手(27)が西武戦(楽天モバイル)で1―0の9回に登板。1安打無失点で今季3セーブ目を挙げ、史上9人目となる通算200セーブを達成した。27歳5か月での到達は、DeNA・山崎康晃(29歳10か月)を抜いて史上最年少となった。3月に行われた第5回WBCで日本代表に名を連ねた左腕が、自身の勲章を得るとともに、チームを今季本拠地初勝利に導いた。

 大歓声と鳴りやまない拍手が、両手を突き上げて喜ぶ松井裕に注がれた。1―0の9回2死二、三塁。中村を中飛に打ち取った。一打逆転の危機をしのぎ、史上最年少の200セーブを達成した。「家族も見に来ていますし、これだけ多くのファンの前で達成できたことを本当にうれしく思います」。記念球は「妻に渡したい」とネット裏で見守った杏奈夫人に視線を向けた。

 新人だった14年は主に先発で4勝を挙げるも、2年目に中継ぎ転向を打診された。当時の大久保監督(現巨人打撃チーフコーチ)に「先発がやりたいです」と直訴するも「一度持ち帰って決心をつけた」と腹をくくった。当初はセットアッパーを任される予定だったが、抑え候補のミコライオが故障し、代役クローザーの座が回ってきた。15年3月28日の日本ハム戦(札幌D)で初セーブ。守護神としての一歩目を踏んだ。「高卒2年目の若造をあそこで使ってくれたお陰で最年少の記録がつくれた」と恩師への感謝の念は抱き続けている。

 18年に結婚し1男1女を授かった。守るべき存在ができたことで「人生が華やいだ」。チームの浮沈を託される重圧に神経をすり減らしながら、鬼気迫る表情でマウンドに上がる日々。「家に帰って迎えてくれるだけでリラックスできる。家にいる時間が楽しい」と家族の癒やしが一番の原動力となっている。

 「妻には感謝してもしきれないくらい。毎回のご飯もすごくおいしい。育児も本当に大変なことでありがたいです」。体が資本のアスリート。栄養を考えて作られる夫人の手料理はどれも「最高」だが、なかでも「ハンバーグ」が食卓に出た時はテンションがMAXに。「最近うれしかったのはソースがデミグラスと和風おろしポン酢の2つになったこと」と無邪気に笑みを浮かべた。

 今春で3歳になる長女、昨年誕生した長男が物心つくまでユニホームを着続ける覚悟だ。「町にポスターがあったりすると(娘が)すごく喜んでくれたりする。長く現役でいたい。僕ができることは少しでも家族に喜んでもらえるようなパフォーマンスをすることです」と語った。希代のクローザーが最愛の家族と紡いでいく物語はまだ道半ばだ。(長井 毅)

 ◆松井 裕樹(まつい・ゆうき)1995年10月30日、横浜市生まれ。27歳。桐光学園から13年ドラフト1位で楽天入り。17、23年WBC日本代表。通算445登板、23勝43敗200セーブ、防御率2・47。174センチ、74キロ。左投左打。家族は妻で女優の石橋杏奈との間に1男1女。今季年俸2億5000万円(推定)。

松井裕樹の歩み

▼1995年10月30日 横浜市で誕生

▼03年 小学2年時に元石川サンダーボルトで野球を始める。3年時から投手。6年時にベイスターズジュニアに選出

▼10年 青葉緑東シニアに所属し3年時に全国制覇

▼12年8月9日 神奈川・桐光学園で2年時に夏の甲子園に出場。1回戦・今治西戦でともに史上最多となる10連続奪三振と1試合22奪三振をマーク

▼13年10月24日 ドラフト会議で5球団競合の末、楽天が交渉権獲得

▼14年7月2日 オリックス戦(京セラD)で救援登板しプロ初勝利

▼8月13日 ソフトバンク戦(ヤフオクD)で先発初勝利

▼15年3月28日 日本ハム戦(札幌D)で球団史上最年少初S(19歳4か月)

▼18年9月16日 ロッテ戦(ZOZO)で最年少100S(22歳10か月)

▼12月13日  女優・石橋杏奈と結婚

▼21年5月9日 日本ハム戦(札幌D)で最年少150S(25歳6か月)

▼23年4月5日 西武戦(楽天モバイル)で最年少200S

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