【侍ジャパン】佐々木朗希が3・11にチェコ戦先発 東日本大震災から12年「とにかくチームが勝つために」

スポーツ報知

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2023.3.11(土) 00:33

10日の韓国戦前、キャッチボールで調整する佐々木朗希(カメラ・岩田 大補)

 侍ジャパンのロッテ・佐々木朗希投手(21)が11日のWBC3戦目・チェコ戦(東京ドーム)で先発することが10日、韓国戦後に発表された。この日は試合前の練習でキャッチボールなどを行って最終調整して試合はベンチで見守り「ここ2試合、緊張感のある中で試合が見られているので、その中で明日いいパフォーマンスが発揮できるようにしたいと思っています。まずは自分のピッチングに集中して、その中でいいパフォーマンスを、そして良い結果を出せるようにしたい。とにかくチームが勝つためにやっていきたいと思っています」と決意を口にした。

 特別な日にマウンドに立つ。12年前の11年3月11日。当時9歳だった朗希は岩手・陸前高田市の高田小で震災を経験した。生まれ育った街は津波にのみ込まれ、父・功太さん(当時37歳)と祖父母は帰らぬ人となった。自宅も流され、母・陽子さんと兄、弟の4人で老人ホームでの生活を余儀なくされた。

 大船渡高では最速163キロをマーク。「令和の怪物」と騒がれ、19年ドラフト1位でロッテに入団し、3年目だった昨季は完全試合を達成した。そして日の丸を背負い、大谷、ダルビッシュに続いて侍ジャパンの先発のマウンドに立つ。2月の宮崎強化合宿中には3・11へ向けて「チームのために自分ができることをやるだけかなと思っています」と静かに闘志を燃やしていた。この日は「それよりも今は試合に集中している」と話すにとどめた。

 大会前は、2月25日のソフトバンク戦(宮崎)、3月4日の中日戦(バンテリンドーム)で先発。計5回を投げて無失点と上々の調整を見せ、4日には大谷に並ぶ日本選手最速の165キロもマークした。同郷の先輩でもある大谷の合流後は「岩手の先輩でもあり、プロ野球の先輩でもある。しっかり追い越していきたい」と刺激を受けながら、自らの成長のヒントも探してきた。

 対戦するチェコは欧州予選を突破して本大会に進出。この日は中国に8―5で勝った。WBCは初出場とあって、情報も少ないベールに包まれた未知の国だ。WBCデビュー戦となる一戦。「ROKI SASAKI」が東北の思いも胸に持ちながらその名を世界にアピールする。

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