【侍ジャパン】佐々木朗希と10年共にプレーした仲間が見た素顔…本当に努力家「なるべくしてなった」日本代表
スポーツ報知
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2023.2.24(金) 05:30
3月開幕の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)代表選手にエールを送る第2回は、ロッテ・佐々木朗希投手(21)と小学3年から大船渡(岩手)まで約10年間、同じチームでプレーした今野聡太さん(盛岡大3年)。身近で見てきて思い浮かべる、常に努力を欠かさない朗希の姿を語った。(取材・構成=有吉 広紀)
連日のようにテレビ画面に映る佐々木の姿。小さい頃から知っているだけに、今野さんは少し不思議な気持ちで見ているという。
「朗希がプロの世界で活躍して、今は侍ジャパンにも選ばれて本当にうれしいですし、すごいなと思います。でもやっぱり、友達っていう感じが抜けきれなくて。毎回年末にはみんなで集まっていて、去年も12月に食事をしたり泊まったり。小学校のときから変わっていなくて、本当、昔のままだと思いました。サインをもらう人もいますけど、自分はもらってないですね。友達なのでいいかなって」
昨年4月10日のオリックス戦で完全試合を達成。同級生でつくっているグループLINEは試合後、祝福のメッセージが相次いだ。だがそれに対する返信も佐々木らしかった。
「確か、『ありがとう』だけだったかな。普段も必要事項だけで多くは語らない感じです。スタンプだけで終わることもありますし。(小3時の初対面も)静かな子だな、目立ちたくないんだろうなと思っていたけど、野球になるとすごくうまかった。6年生の練習にすぐ参加していました」
中学時は腰のけがもあり満足にプレーできなかった佐々木だが、大船渡に入学して体ができてくると急成長。日々の練習に対する姿勢が印象に残っている。
「本当に努力家でした。中学のときもけがをしていてもグラウンドに来て、できる練習をずっとしていた。確かに恵まれた体格で身長も大きいし腕も長いと思うし、天性のものもあるとは思うんですけど、それ以上に体の使い方とかをよく考えていました。高校時代も自主練習では、トレーニング室にいつもいました」
高校3年4月の代表候補合宿で163キロを計測。自然とチームの中心的存在になっていった。
「野手も投手も、練習メニューを考えたりみんなにアドバイスしていたのは朗希でした。代表に行って吸収したものだったり、朗希なりに考えながらメニューを決めていたと思います。そこから一人一人が課題を持って練習していたのが強みだったのかな」
日の丸を背負ってWBCに挑む佐々木。プレッシャーもあるはずだが、今野さんは活躍できると信じている。
「注目されているなかで投げるのは難しいと思うけど、朗希らしく自分の持ち味を発揮してくれたらな、と思います。プロ初登板のとき(21年5月の西武戦)、朗希が同級生を全員招待してくれて球場で見たんです。小学生からずっと一緒に野球をしてきた友達が、と信じられない気持ちもあったけど、今までの朗希の頑張りや努力を見てきたので、なるべくしてなったんだなと思いました」
くしくも取材場所は高校3年の夏、喜びも悔しさも味わった岩手県営野球場。あの夏のように懸命に腕を振る佐々木の姿が、WBCでも見られるはずだ。
大けが経験し昨年4月入部
高校卒業後、盛岡大に進学した今野さん。高3の夏に負ったけがの影響などもあり、野球部には入らなかった。しかし1年生の7月、学校近くで交通事故に遭い、ドクターヘリで運ばれるほどの大けがをしたことで、心境に変化が起きたという。「悔いのない人生を生きたいと思って、自分は何をしたいのかと思ったとき真っ先に考えたのが、もう一回野球をやりたい、でした」。回復を待ち、3年生の4月に入部。必死に練習に打ち込んでいる。「大学で終わらず社会人でもプレーしたい。朗希と対戦したい、朗希と一緒にプレーしたいというのが今の夢です」と力強く語った。
◆今野 聡太(こんの・そうた)2001年11月2日、岩手・大船渡市生まれ。21歳。猪川小3年時に猪川野球クラブで野球を始める。大船渡一中では軟式野球部に所属。大船渡高では3年夏に岩手大会準優勝。盛岡大に進み、3年時に野球部に入部した。180センチ、82キロ。左投左打。
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