◆練習試合　ＤｅＮＡ―楽天（２１日・宜野湾）

　楽天・藤平尚真投手が５回３安打無失点。相手の主力が並ぶ打線を相手に開幕ローテを大きくたぐり寄せる快投を演じた。

　初回先頭の森をフォークで空振り三振に仕留めると、蝦名を一飛、佐野を一ゴロに抑える好スタートを切り波に乗った。最速は１４８キロ。炭谷の好リードに応じるようにスライダー、カーブでカウントを稼いで、フォークで凡打の山を築いた。

　前回１４日の日本ハム戦（金武）では変化球が乱れ４回２失点だったが、中６日で見事に修正。一転してストライク先行で安定感のある投球を披露した。３回には２死から安打と失策が絡み、満塁のピンチを招いたが、佐野をフォークで遊ゴロに打ち取りスコアボードにゼロを刻んだ。ピンチらしいピンチもこの場面だけで「課題だった変化球でカウントも取れましたし、空振りもしっかり左打者の外に沈むボールも、右打者の外にもスライダーも投げ切れた」と６３球を振り返った。

　石井監督からは「今日みたいな投球を続けられるようにしっかり調整していってね」と今後を見据えた言葉を掛けられた右腕は「１試合１試合が僕の中では勝負になってくると思うので、次の登板も今日以上のものを出せたらいいかなと思います」と力を込めた。

　３月３０日の日本ハムとの開幕戦を任された田中将と４月４日の西武との本拠地開幕戦を託された則本に加えて岸、辛島のベテラン２人もローテ入りは決定的。左肘の手術から復帰し、１軍に合流した早川や滝中、松井友、新外国人のバニュエロスらと争う構図の中で、藤平が一歩前に出た。

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