楽天・田中将大投手（３４）が１３日、今季の開幕投手を務めることが決まった。先行開幕となる３月３０日、日本ハムの新本拠地となるエスコンフィールド北海道での初公式戦のオープニングマウンドに立つ。２月１日に石井一久監督（４９）が通達。日本球界では２０１２年以来１１年ぶり２度目、日米通算６度目の大役に「１２球団の１２人しか経験することができない投手として特別なところ。しっかりと担って勝利につなげたい」。駒大苫小牧出身と北海道に縁のある右腕が、エスコン一番星を誓った。

　自身６度目の大役に、田中将は感情を高ぶらせた。「１２球団の１２人しか経験することができない。シーズンをこいつでスタートするというところにもなるので、投手として特別だと思います。しっかりとそこを担って勝　利につながる投球したい」。高校時代を過ごした思い出の地・北海道で開催される初陣へ向け、強い気持ちをあらわにした。

　２月１日のキャンプ初日。石井監督から開幕投手を通達された。「去年と一昨年戻ってきて自分には縁がなかったですし、そういうのを伝えられるのもわからなかった。言われた時にはびっくりしました」と目を丸くした。日本球界では２０１２年以来２度目も、米メジャー・ヤンキース時代は４度開幕のマウンドを経験。「何度も経験してることになる。アメリカも日本も違いはない」とキッパリと言い、自信を見せた。任命した指揮官も信頼を寄せる。「任せると決めていたので。それなりの経験と責任感を彼は持っている。どこでも、１００％持ってきてくれる。心配はしていません」。背番号１８の活躍がチームへ弾みを付ける。

　特別な思いを持ってマウンドに上がる。自身初の開幕投手を任された１２年は勝利への強い思いが空回りして敗戦。青春時代を過ごし、タレントで妻の里田まいの故郷でもある北海道で１１年ぶりのリベンジを果たす。その日は日本ハムの新球場・エスコンフィールド北海道で行われる初の公式戦にもなり、セ、パ唯一の先行開幕。野球ファンの熱視線が注がれる。「縁のある北海道の新球場の第１戦目。一番最初に勝利を挙げられるように」と独特な重圧も力に変える。白星で飾り、北海道の地に新たな思い出を刻んでいく。（内藤　菜月）

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