【ロッテ】沢村拓一「ロッテを勝つチームにする」3年ぶり日本球界復帰で18年ぶりリーグ優勝導く

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2023.1.29(日) 05:40

古巣への復帰を歓迎する文字が掲示されたスコアボードを背に、ポーズをとる沢村拓一(カメラ・安藤 篤志)

 ロッテが28日、レッドソックスを自由契約となっていた沢村拓一投手(34)の獲得を発表した。複数年契約で背番号は「54」。3年ぶりの日本球界復帰となる。この日、ZOZOマリンで会見に臨んだ沢村は「ロッテを勝つチームにするために来た」と“改革”を宣言。20年9月に巨人からの電撃トレードで加入し優勝争いに貢献した剛腕が、今度こそチームを18年ぶりのリーグ制覇へと導く。

 長い髪を後ろで結い、紺色のスーツで登場した沢村は表情を引き締めた。「千葉ロッテマリーンズさんのために腕を振ろうと決意して、今ここにいる。勝つために来たのでそれをいろんな方面から伝えられれば」と力強く約束した。

 最大の決め手は恩義だった。昨年8月28日にメジャー40人枠から外れ、9月に自由契約。新天地を模索していた右腕に白羽の矢を立てたのが古巣・ロッテだった。「僕がアメリカに行く際に、待ってくれていたというか、快く送り出してくれたロッテに対しての義理を守ることもそう。あとは吉井監督が監督に就任されたのも大きかった」。20年9月にトレードで巨人から移籍し、オフに海外FAでRソックスに移籍。夢を応援してくれた球団への感謝は忘れてはいなかった。移籍当時、投手コーチを務めていた指揮官への信頼も大きく影響した。

 チームは昨季の勝ちパターンを担ったオスナ、ゲレーロが抜け、このオフで外国人投手を3人獲得するなど弱点を徹底的に補強。吉井監督は「実力は分かっている」とリリーフでの活躍に期待を寄せ、「剛速球とフォークで三振が取れるのと、フォアボールを出してドキドキさせるのも魅力」とリップサービスも交えて“沢村劇場”を心待ちにした。

 日米通算54勝、75セーブを誇る剛腕は、すべての経験をチームに還元する。「野球を楽しむためにロッテを選んだわけではない。ロッテを勝つチームにするために言いたくないことも言ったりしていかないと」と“沢村流ロッテ改革”も宣言。「選手一人一人のピントをしっかりと合わせた状態で1年間戦っていけば今の戦力でも十分に優勝できる。その先頭に立って引っ張っていける存在になりたい」。春季キャンプ第1クール中には合流する見込み。悲願のV奪還へ強力なピースが加わった。(小田原 実穂)

 ◆沢村に聞く

 ―吉井監督の存在は。

 「3年前は3、4か月しかいなかったけど、こうしろ、ああしろと言われたことは一回もない。『沢村は悪い時にこうなるから気を付けろよ』とか、そういう注意点をいただくだけでもとても大きかったし、アメリカの野球を経験されているので苦労やいろんなことを分かってくださるというのは精神的に大きい」

 ―ロッテへの恩義はどう感じている。

 「物事も日常生活においても、全てやってもらって当たり前とは思っていない。やってもらった分は返したいという気持ちを持っている。アメリカに行く際に、待ってくれたロッテへの気持ちはもちろん強かった。決断する上でたくさんの要素がある中で(それが)一つ大きな部分だった」

 ―ファンにどんな姿を。

 「結果として出さなくちゃならない。そこはプロとして追い求めていくが、どんな時も前向きにチームを鼓舞するような姿を見せられたら」

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