【ソフトバンク】王貞治球団会長からWBC日本代表へ「強いと認めさせるような試合を」 大谷翔平に期待
スポーツ報知
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2023.1.25(水) 15:47
ソフトバンク・王貞治球団会長兼特別チームアドバイザーが25日、オンライン取材に応じ、3月の第5回WBCに出場する侍ジャパンへの期待を語った。2006年の第1回大会では監督として日本代表を世界一に導いた王球団会長は、当時の思い出なども振り返った。
主な一問一答は以下の通り。
―今大会はダルビッシュや大谷ら、メジャーの選手が参加する。期待するところは。
「アメリカでも立派な成績を出している。日本のユニホームを着てくれればものすごい戦力になる。彼らが出ることによって、日本の選手たちにも心強い。彼らと一緒だったら勝てるという気持ちでやれるから、日本の選手たちも張り切って頑張ってくれると思うので、いいWBCの試合になると思います」
―王球団会長が監督の時はイチローがいた。メジャーリーガーの存在は大きかった。
「イチロー君は選手たちにアメリカの選手って大したことないよというような、本当にいい選手もいるけど、ほとんどの選手は君たちと変わらないよということを言ってくれて。イチロー君が大活躍していた頃だったので、日本の選手たちは自信を持ってグラウンドに立っていたと思う。だから、今回も大谷君やダルビッシュ君からいい話を聞いたりして、我々とそんなに差はないんだという気持ちで戦ってくれたら、日本はいい戦いができると思います」
―第1回大会はどんな準備をして臨んだ。
「とにかく急に決まったんでね。前の年に。私も現役の監督だったので、監督と言われてなかなか引き受けにくかったんですが、孫オーナーから『指揮を執れ』と言われましてね。それでやむを得ず、監督をするということに。どういうふうな仕組みでやっていくのかも分かりませんでしたし、そういうことだから、とにかく日本的な野球をやろうやと。我々にできる野球をやろうということで選手たちには話をしましたけどね」
―メンバー選考も含めて、難しかった部分は。
「今みたいにみんなが出るという時代じゃなかった。出てほしい選手でも、出てもらえなかった選手もいた。選手にも戸惑いもあったと思う。だから、手探り状態でやって。そんな感じだったので、無心でやったことが良かったんじゃないかと思いますね」
―韓国代表は感情をむき出しにしてきた。
「日本で1回やって逆転ホームランを打たれて負けちゃったんですけど。向こう(アメリカ)に行ってももう1回負けちゃって、韓国が本当に喜んじゃって、憎たらしかったんですけど。まあ、3度目の正直で福留くんのホームランで(借りを)返せたんですけど。韓国も強いですよ。執念というかね。勝負に対する執念も持っている。戦うという部分になると本当にすごい気力を発揮してくる。今度も韓国戦がどうなるか。韓国との戦いはきちんとした戦いをしてほしい」
―WBCの意義とは。
「第1回目はどういう目的でこの大会がスタートしたのかがよく分かんなくて、ただただ参加するのみって感じだったんですけど。1回、2回、3回、4回とやってるうちにプロの国際試合としての、現時点では要するにワールドシリーズなんかできませんからね、まだ今は。だからそういった意味ではWBCが国際試合として一番いいチームが参加する試合だと思うんですよね。ましてや第1回とか2回の時よりも今はどの国も負けるもんかという形で参加するようになりましたから。そういった意味では5回目までになっちゃいましたけど、本当の意味でのプロのチャンピオンを決めるという催しにはなったと思うんですね。ですから、今年はアメリカだってドミニカだって中南米のチーム。本当に目の色変えてくると思うんですよ。だから日本のチームもそれを承知で迎え撃って、まず日本でやるわけですから。そこで日本は強いというものを相手に認めさせるような試合をやって。そしてアメリカに行って、本当の力を見せてやってほしいなと思います」
―栗山監督の魅力。
「外見的に見ても冷静な感じでね。落ち着いた指揮を執る人だと思いますよ。ですから、選手たちも試合に打ち込みやすい雰囲気をつくってくれる監督だと思うんですね。だから、そういう点では今回の豪華なチームの指揮官としては最適な人じゃないかなと思いますね。また、栗山監督じゃなかったら大谷くんもダルビッシュくんも出たかどうか分からないんでね。そういう意味でも彼の功績というのは大きいですね」
―大谷が二刀流で参加する。
「本来、普通の投球さえしてくれればね。三振の山を築いてくれるだろうし、また打者としてはホームランを連発してくれるだろうしと。そういう期待はしてますけどね。やはり相手もかなりレベルの高い野球をやってきますから。こっちが期待してるほどの結果は出る、出ないは分かりませんけど、彼はそういう期待を持たせてくれますよね。だから、やはり両方で期待を持たせてくれる選手というのは今まで日本では絶対いなかったわけですから。アメリカでも100年ぶりだなんて言われてるぐらいですからね。そういうものは彼が自分でそういうものを示してきた、やってきたわけだから。その片りんは十分見せてほしいなと。そう思いますね」
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