オリックス・中嶋聡監督（５３）が２日、今季の開幕投手を“白紙”とした。本来なら２年連続で務めている山本が大本命だが、３月のＷＢＣでフル回転することを想定。「絶対に山本が開幕投手というのは、僕はちょっと違うと思う。その時の感じとか、本人と決めないといけないこと」と慎重な口調で切り出した。

　山本がエース格として出場するＷＢＣ。日本ハム時代、栗山監督をコーチとして支えた中嶋監督は「栗山さんなので、最後まで行くと思う」と栗山ジャパンの優勝を願っている。「マイアミでしょ？　ちょっと湿気があるよな」。３月１９、２０日の準決勝と２１日の決勝（日本時間２０～２２日）は米国で開催。３１日の西武との開幕戦に「ＷＢＣ用から日本のボールになった時に感覚が違うとか。いろんなことが起こると思う」と慎重な姿勢を崩さなかった。

　昨年も１２球団の投手で唯一、年間３０００球（３２９０球）を投げていた山本の疲労を考慮。直前まで開幕投手を公表しなかった。対抗馬となりそうな左腕・宮城もＷＢＣメンバー入り。「（開幕投手は）今は全く考えていない」という指揮官の言葉が刺激になる先発陣も多いはずだ。リーグ３連覇への第一歩。意外な抜てきがあるかもしれない。（長田　亨）

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