【ロッテ】高部瑛斗が貫いた「笑顔であいさつ」「常に全力疾走」…担当記者が見た2022年総集編

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2023.1.2(月) 04:25

高部瑛斗

 チームは3年ぶりのBクラスに終わったが、昨季チームを支えたのは3年目の選手たちだった。完全試合を成し遂げた佐々木朗希投手(21)はもちろん、高部瑛斗外野手(25)も頭角を現した。

 中でも印象に残ったのは昨年4月24日のオリックス戦(京セラD)。完全試合から17イニング連続無失点を続けていた朗希が初回、1死一、二塁のピンチから吉田正に左前安打を浴びたが高部のレーザービームで本塁タッチアウト。ピンチを救うと連続無失点は22イニングまで伸び、右腕の3勝目をお膳立てした。

 その約3週間前の同6日・日本ハム戦(札幌D)では同点の9回無死一、三塁から高部がレフトへの打球を判断ミスで落球。痛恨のサヨナラ負けを喫し、号泣していた。試合後の移動バスにも高部の姿はなかったが、オフを挟み球場へ現れると、いつも通り笑顔であいさつを交わしてくれた。続く8日の試合では一塁まで常に全力疾走。ミスを取り返そうと気持ちを前面に出し、1安打1盗塁。腐らず必死に食らいつく姿が印象的だった。

 誰にでもミスはある。好不調の波だってある。それでも自身のスタイルは変えなかった。「どんな状況でもあいさつできないヤツはプロとは言えない」「一塁までは絶対に全力疾走しろ」。小さい頃からの父・孝司さんの教えを胸に、バットでやり返した。その後は8日を含む3試合で4安打をマークし、再びチームをけん引していった。

 初めて涙を見せたあの試合でぶち当たった大きな壁を乗り越えた25歳は昨季チーム最多の148安打、打率2割7分4厘マークし、12球団トップの44盗塁で盗塁王。爆発的な活躍でゴールデン・グラブ賞も受賞した。今季はさらなる進化を遂げ、新生・吉井ロッテをリーグ制覇へと導いてくれるはずだ。(ロッテ担当・小田原 実穂)

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