【日本ハム】加藤貴之、シーズン最少11与四球の省エネ投法で72年ぶり記録更新…記録2022

スポーツ報知

  • ニュース

2022.12.22(木) 06:00

加藤貴之

 加藤は、4月19日対楽天戦の初回に四球を出した後、5月24日対ヤクルト戦の6回に四球を出すまで39回2/3連続無四死球をマーク。今季の与四球が11個。38年秋の田中実(名古屋)、50年野口二郎(阪急)の14個を抜く、シーズンの最少与四球のプロ野球記録を作った(36年春夏を除く)。

 昨年、自身初の規定投球回をクリア。150回を投げ、与四球21個の1試合9回換算の与四球(与四球率)は1.26個で両リーグ最少と、四球を出さない投手という片りんを見せていたが、今年はさらに少なく、147回2/3を投げ、与四球11個の与四球率0.67個。別表の通り、シーズン与四球15個以下は5人しかおらず、1試合平均でも50年野口の0.69個を抑えて最少だ。

 4月19日対楽天戦では、90球で完封勝ち。今季、10球以上粘られたのは1度もなく、与四球の少なさが省エネ投球にも活かされている。

 ▼…日本ハムは13年以来8度目の最下位。球団では、94年に次いで2度目のパ全球団に負け越した。4年連続46度目(パ42度目)の4位以下のBクラス(7チーム以上のシーズンは5位以下)。前身を含めBクラスの最多はDeNA53度だが、パでは43度のロッテに次いで2番目に多い。

 ▼…1148三振は両リーグワースト。球団では昨年1207、05年1151に次いで、03年1148と並び3番目の多さだ。4月17日対ロッテ戦では出場野手10人すべて三振を喫しプロ野球22度目の全員三振。全員三振では最多17三振も記録。

 ▼…支配下選手の出場人数は、昨年62人を上回る68人。支配下登録69人中、ガントを除く68人を起用。68人は、19年オリックスの66人を上回る1軍公式戦最多出場選手数だ。一方、規定打席以上は松本剛と清宮の2人だけ。規定打席以上2人は、毒島、石原の2人だった57年と並びチーム最少人数。

 ▼…チームは4年ぶり100発以上。2ケタ本塁打は、清宮18、アルカンタラ、万波14、今川10本の4人がマークしたが、20本塁打以上は昨年に続きなし。2年連続20発以上不在は、10、11年以来。今年のように10発以上が4人以上いるのに、20発不在は、88、11年に次いでチーム3度目。

 ▼…松本剛は打率.347で首位打者。07年稲葉篤紀に次いで5人目(14度)。右打者は松本が初めてだ。カウント別打率は、

 カウント 打―安[本]打率

 0ストライク 94―36(1).383

 1ストライク123―49(2).398

 2ストライク178―52   .292

 2ストライク後の.292は、規定以上の両リーグ48人中最高打率。また、2点差以内では、293打数103安打の.352で両リーグ最高打率。粘り強さで首位打者を手にした。

 ▼…ルーキーの上川畑の盗塁企図数は18度で結果は、

 〇〇××〇×××〇×〇×〇××〇×〇

 成功8度の失敗10度の成功率.444。盗塁死10度は盗塁王の高部(ロ)と並び両リーグワースト。

 ▼…清宮は自身初の規定打席到達も、打率は.219。チームで打率.220未満は、17年中田(.216)以来だが、左打者では最低打率だ。8月は、10~24日に、32打席ノーヒットを記録するなど、71打数9安打の打率.127と夏バテが響いた。

 ▼…宇佐見は通算13本塁打だが、本塁打試合の勝敗は、17年〇〇〇〇、20年〇〇〇、21年〇、22年〇〇〇〇〇で、初本塁打した巨人時代の17年から負けなしの13連勝だ。

 ▼…チーム最多10勝の伊藤は、新人の昨年から2年連続2ケタ勝利。球団で新人から2年連続2ケタ勝利は、87~91年に5年連続の西崎幸広以来9人目だ。

 ▼…上沢は通算61勝(53敗)だが、オリックス戦は、14年〇〇〇●●●〇-、15年〇●●〇●、17年●-、18年〇〇〇〇、19年-、20年〇、21年-〇〇〇〇、今年〇〇で、通算17勝7敗、現在11連勝中と、カモにしている。

 ▼…ゴールデン・グラブ賞は、93~20年までパ球団最長の28年連続選出も、昨年に続き、2年連続選出ゼロ。72年制定以降で2年続けて選出なしは、73~76年の4年連続なしに次いで2度目になる。(福山智紀)

関連ニュース

【表で見る】規定投球回以上でシーズン与四球15以下の投手
【日本ハム】吉田輝星、ソフトバンク移籍の近藤健介を警戒「抑えられるように頑張ります」
【日本ハム】近藤健介、ソフトバンクへの移籍を新庄剛志監督に報告 「猫背気を付けて」のアドバイスも
【日本ハム】近藤健介がソフトバンク移籍を伝えた際の新庄剛志監督による忠告明かす「そこだけは気をつけて…」
近藤健介ソフトバンク入団の裏側 日本ハムへの愛着あったがより優勝に近いチーム…担当記者が読み解く

記事提供:

スポーツ報知