【日本ハム】宮西尚生、「行くよ」の電話でスイッチオン 現役最多808登板男のルーチン…連載「中継ぎの流儀・勇往邁進」
スポーツ報知
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2022.11.30(水) 04:08
日本ハム・宮西尚生投手(37)が29日、シーズン中とオフの一日の過ごし方をつづった。自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」は今回が22年シーズン最終回。現役最多の通算808登板を記録している男は、どのようなルーチンを確立してきたか―。9月に受けた左肘関節の手術のリハビリも完了した中、マウンド上で最大限の集中力を発揮するための「中継ぎの流儀」を明かした。
11月の間に体を動かしながら、リハビリは完全に終了しました。僕は例年12月1日から本格的に自主トレが始まる。手術後に(捕手が座った)投球練習はまだしていないので、例年より入り方は丁寧になりますが、今年も12月から本格的な自主トレに入れます。
12、1月は午前0時ぐらいに寝て8時半に起きて、10時から午後4時ぐらいまで練習します。10、11月は12月から一気に練習をできるぐらいの状態を仕上げるイメージで、(コロナ禍前は)シーズン中に会えない人たちと会う時期にもなります。子供の少年野球の試合を見に行くこともあります。少年野球は面白い。「やっぱこいつら野球楽しそうやな」と、いい刺激にもなりますね。
勝ちパターンで投げ始めた4年目ぐらいから「後悔のないコンディションづくりはしなあかん」とタイムスケジュールは確立されました。シーズン中はナイターだと午前3時に寝て正午ぐらいに起床。8~9時間は寝るようにしています。なぜ寝る時間が遅いかというと、試合で投げたら興奮して寝付けないのと、出番が午後8時ぐらいなので、そこにピークを持ってこないといけない。逆算すると、その時間帯になります。
人間、集中力はなかなか長時間持たないものです。リリーフは投げても1、2回。そこに最大の集中を持って行きたいので、午後5時ぐらいからルーチンをつくる人は多いですね。僕は練習後の5時30分ぐらいからお風呂に入り、出たら試合開始ぐらいの時間。(武田)久さんを見てたからか、マネしてるうちにそうなりました。試合中は4回ぐらいまでマッサージを受け、軽いウェートトレを入れてブルペンに行きます。
ブルペンでのスイッチは、待機してる選手が「(自軍の攻撃が)2アウトです」「チェンジになりました」などと言った時に少しずつ上がります。ブルペンで電話がきて「行くよ」と言われた瞬間にバってスイッチが入って最後に2球ぐらい投げて行きます。だから電話はリリーフにとってすごく大事。オンオフの切り替えも大事ですし、どこでオンにするかのコツもセンスの一つかなと思います。新球場はブルペンを見られるので、野球少年が見に来ても面白いと思います。
シーズン中は試合から帰って来て、寝るまでの時間が一番気が楽ですね。YouTubeを見たり、ケータイをいじったり。最近は米国の、筋トレなどの論文の動画にハマっています。あとはTWICEが好きなので曲を聴いたり「マーキュリー商事」(TWICE関連などの動画配信)も面白くて見ています(笑い)。
今年と昨年は、悔いが多すぎます。今年(新庄監督が掲げた)トライアウトで離脱している身なので、チャンスもないと思ってます。もう一回はい上がらないといけない。目標はカムバック賞を目指そうかと思います。結果も出していることになりますし、岩瀬(仁紀)さん(17年に受賞)の系譜をつなげることにもなる。本当に一試合一試合、悔いを残したくない思いが今は強いです。
(宮西 尚生)
◆宮西のシーズン中(ホームでのナイター)の一日 ▽正午~午後1時30分 起床、軽食、準備、札幌Dへ移動 ▽午後1時30分~午後4時 準備、試合前練習 ▽午後4時~午後5時30分 ミーティング、食事、リラックスタイム ▽午後5時30分~午後6時 入浴 ▽午後6時~午後11時30分 試合、試合後にマッサージなどの治療、帰宅 ▽午後11時30分~午前3時 自由時間 ▽午前3時~正午 睡眠
◆宮西のシーズンオフの一日 ▽午前8時30分~午前10時 起床、準備 ▽午前10時~午後4時 自主トレ(昼食も含む) ▽午後4時~午後6時 子供とバッティングセンターに行くなど、家族との時間 ▽午後6時~午前0時 夕食、自由時間 ▽午前0時~午前8時30分 睡眠
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