【オリックス】吉田正尚メジャー挑戦を承認「オリックスの代表として頑張ってほしい」
スポーツ報知
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2022.11.18(金) 06:00
オリックスは17日、吉田正尚外野手(29)のポスティングシステム(入札制度)による米大リーグ挑戦を承認することを発表した。26年ぶりの日本一に大貢献した主砲の希望を、球団が尊重した。申請期限は日本時間12月15日で、近日中に手続きをする予定。メジャー全30球団に契約可能選手として通知されると、全球団との交渉が可能になる。
オリックスが吉田正の思いを受け止めた。来季編成が完了していない段階での承認となったが、入団時に監督だった福良GMは「貢献度を考えて承認することになった。正尚の野球人生を考えたら、尊重すべき」と説明した。高知キャンプ中の中嶋監督は「戦力的にはめちゃくちゃ痛いですけどね」と正直な思いを吐露した一方で、リーグ連覇への貢献に感謝し「応援してあげたいし、オリックスの代表として頑張ってほしい」とエールを送った。
オリックスがポスティング制度の利用を認めたのは、00年オフにマリナーズへ移籍したイチロー以来で2人目。吉田正は球団を通じ「小さい時からの夢にチャレンジしたいという思いを尊重していただいた球団には、本当に感謝しています」とコメントした。
代理人は、大物メジャーリーガーを多数抱えるスコット・ボラス氏(70)。ヤンキースのほか、マリナーズ、ブルージェイズなどがすでに本格調査している。今オフのFA戦線で外野手の目玉は、ヤンキースで62本塁打を放ったA・ジャッジ、好打好守のメッツのニモぐらい。その分、吉田正への関心は高まりそうだ。
Wシリーズ出場を逃したヤンキースが獲得すれば、打線がいっそう強力になるほか、ジャッジが流出した場合に穴を補う存在になる。ブルージェイズとマリナーズも今年、ポストシーズンに進出したものの、外野手のレギュラーは右打ちに偏っており、バランス的にも左打ちの吉田正に注目している。米移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」は、1年前にカブスと5年総額8500万ドル(当時のレートで100億5000万円)で契約した鈴木誠也と比較し「鈴木は現在の吉田より2歳年下だった。(条件面で)勝つのは難しいだろうが、鈴木より高く評価するチームもあるだろう」と分析した。
◆ポスティングシステム NPB選手が海外FA権取得前にMLBに移籍する制度。以前は最高入札額の球団が独占交渉権を得たが、現在は譲渡金支払い意思のある全球団と交渉できる。MLB30球団に通知された翌日から30日間、交渉が可能。契約した球団は日本の所属球団に契約内容に応じた譲渡金を支払う。メジャー契約の場合、契約総額2500万ドルまでの20%に、2500万~5000万ドルまでの部分の17・5%、5000万ドル以上の部分の15%が加算され、契約期間内に選手が獲得した出来高の15%が毎年追加で支払われる。交渉が成立しなければ現球団に残留。
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