楽天・涌井秀章と中日・阿部寿樹が交換トレード、154勝右腕4球団目セ・リーグは初
スポーツ報知
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2022.11.16(水) 05:00
中日と楽天は15日、阿部寿樹内野手(32)と、涌井秀章投手(36)の交換トレードを発表した。野手陣の若手化に加え、先発陣の強化を図る中日と、手薄だった右打ちの内野手の補強を模索していた楽天の思惑が一致した。
今季は大野雄、柳、小笠原、高橋宏が先発の4本柱として活躍。本拠地での好投が光る松葉に、今季途中から投手に転向した根尾も来季は先発争いに参戦する。さらに現役右腕最多、NPB通算154勝の涌井が加入した。中日側の強い希望でまとまり、加藤球団代表は「補強ポイントの一つ。先発としてまだまだ十分できる」と説明。楽天・石井GM兼監督は、けがもあり、今季4勝に終わった右腕に「環境の変化もプラスになる。新天地で活躍してくれることを願っている」と後押しした。涌井は初のセ・リーグで、巨人打線との対戦も注目される。
楽天に移籍する阿部は今季、ビシエドの63打点に次ぐチーム2位の57打点。勝負強い打撃が売りで、岩手出身と東北に縁がある。本職の二塁に加え、一塁や三塁、左翼での起用を示唆した石井監督は「貴重な戦力が来てくれるのは大歓迎」と喜んだ。
一方で、加藤球団代表は阿部放出の理由を「若手を使っていく。楽天に行った方が、彼の実力を発揮できる場がある」と明かした。今年のドラフトでは支配下で内野手を4人獲得。遊撃に2年目の土田を据えるなど、急速に若返りを進めている。両リーグワーストの得点力(414)を支えていた屋台骨を出してまで、涌井は欲しかった。阿部が抜け、今オフは支配下選手登録の退団者が13人目となった。12年ぶりのリーグVへ向け、容赦なき血の入れ替えを断行した。
◆涌井 秀章(わくい・ひであき)1986年6月21日、千葉・松戸市生まれ。36歳。横浜高から04年ドラフト1巡目で西武入団。07、09、15、20年に最多勝、09年には沢村賞受賞。08年北京五輪、09、13年WBC日本代表。13年オフに西武からロッテにFA移籍。19年オフに金銭トレードで楽天に移籍した。185センチ、85キロ。右投右打。妻はモデルの押切もえ。今季年俸1億1000万円。
◆阿部 寿樹(あべ・としき)1989年12月3日、岩手・一関市生まれ、32歳。一関一高から明大に進学。ホンダを経て、2015年ドラフト5位で中日に入団。185センチ、85キロ。右投右打。今季の年俸は3600万円(推定)。愛称は「マスター」で容姿がバーのマスターに似ているため。
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