【楽天】涌井秀章の中日へのトレード成立 背景にあった石井一久監督の“親心”「ワクの気持ちも大事に」

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2022.11.15(火) 14:13

石井一久監督

 楽天・涌井秀章投手と中日・阿部寿樹内野手の交換トレードが15日に成立し、両球団から発表された。楽天の石井一久GM兼監督がオンラインで取材対応し、西武時代と楽天では20年から3シーズンに渡ってチームを支えたベテラン右腕へ「新天地でも活躍してくれることを願っているし、友人としても素晴らしいキャリアを積み重ねてくれたら僕はすごくうれしいです」とエールを送った。

 石井GM兼監督は「中日さんからお話をいただいて、そこで涌井とトレードをしてもらえないかと。その中で阿部選手の話が出てきた」と今回のトレードは中日側の強い希望から始まったことを明かした。

 新加入する阿部はセ4位の31二塁打を放つパンチ力を持ち、内外野を守れるユーティリティー性も武器で「しっかりとした打撃もできるし、外野も60イニング守れる。年間で二塁打を31本打っていて、リーグは違えど、パ・リーグに入れば島内の次に多いし、セ・リーグでも4番目の二塁打を打っている。長打というよりは一こまでは終わらない、(塁を)二こま進められる能力がある。塁打数はすごく魅力的な打者だと思います」と印象を語りつつ、「外国人選手含め、島内もそうですし、アサ(浅村)もそうですし、年間を通じ、彼らがDHに入った時にいろんなポジションを組めるようにしていきたい。外野も積極的に考えています」と起用法についても説明した。

 今回のトレードは事前に涌井本人にも伝えていたといい、「彼とは戦友であり、同志なので、そこらへんは彼に(移籍の判断を)任せた。環境の変化もプラスになると思う。もちろん阿部選手という貴重な戦力が来てくれるのは大歓迎だった。ただ、ワクの気持ちも大事にしたいと思っていた。そこの気持ちが成立しないと成立しないトレードだったと思う」と右腕の気持ちを最優先した石井GM兼監督の“親心”でもあった。

 トレードが決まった際には涌井から「『いつも気にかけてくれてありがとうございます』という話があった」といい、指揮官は「寂しい気持ちはありますね」と最後は本音が漏れた。

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