◆ＳＭＢＣ日本シリーズ２０２２　第7戦　ヤクルト４―５オリックス（３０日、神宮）

　「ＳＭＢＣ日本シリーズ２０２２」第７戦が行われ、オリックスが２敗１分けから４連勝で１９９６年以来２６年ぶり５度目（阪急時代含む）の日本一に輝いた。

　＊　＊　＊　＊

　勝負所で制球力がさえ渡った。５点のリードとなって迎えた５回、宮城は１死からサンタナへの四球と長岡の右前打で一、三塁を招いた。

　「四球でピンチを招いてしまったところもありましたが、何とか粘ることができた」。流れを持っていかれそうなピンチにも、代打・川端を膝元の速球で見逃し三振に打ち取ると、塩見はチェンジアップでタイミングを外して遊ゴロ。プロ初の中４日をものともせず、５回無失点でシリーズ初勝利、球団史上最年少の２１歳で白星をつかんだ。

　今季は２年連続２ケタとなる１１勝を挙げ、エース・山本（１５勝）に次ぐ勝ち頭としてチームを支えた。だが、勝てば首位に近づく９月２７日の楽天戦（京セラＤ）

では２回２／３を４失点で降板。大きく落ち込んでいたが、翌日に中嶋監督から無言で頭をチョップされ、気持ちを切り替えることができた。

　師と仰ぐ能見投手兼任コーチからも今年は特に「逃げる投球をするな」とはっぱをかけられ続けた。「引退する年にリーグ優勝できた。日本一を取って引退させたい（笑い）」。大先輩の“金言”を胸に、大舞台で思いきり腕を振った。

　６回からは宇田川が２イニングを無失点に抑え、８回には山崎颯が登板。オスナの３ランなどで一挙４点を失うと、比嘉が火消しし、９回はワゲスパックが締めくくった。中嶋監督が「自慢とは思ってないけど、よく投げてくれている」と評する最強の投手陣。先発、リリーフが一丸となり、村上擁する強打のツバメ打線を封じ込めた。

関連ニュース

・【オリックス】日本一の優勝会見＜２＞ＭＶＰの杉本裕太郎「また来年も温かく見守って下さい」
・【オリックス】日本一の優勝会見＜１＞中嶋聡監督「感動的なことを言えれば良いんでしょうけど、ないです」
・【オリックス】球団ＯＢイチローさんが日本一祝福「おめでとうございます」
・【オリックス】中嶋聡監督、歓喜の２６年ぶり５度目の日本一「非常に良い夜空でした」一問一答
・【オリックス】ラオウ・杉本裕太郎がＭＶＰ獲得「めちゃくちゃうれしいです」第４、第６戦に決勝打