大卒の同学年の選手たちがプロの世界へ ロッテ・山口「負けられない」

ベースボールキング

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2022.10.23(日) 11:00

ロッテ・山口航輝 (C) Kyodo News

◆ 着実に進化

 2022年のプロ野球ドラフト会議が20日に行われ、育成を含め126人の選手が指名された。ロッテは支配下選手5人、育成選手4人を指名。ドラフト1位指名された菊地吏玖投手(専修大)、ドラフト2位指名された友杉篤輝選手(天理大)の2人は、藤原恭大、山口航輝といった高卒でプロ入りした選手たちと同学年にあたる。

 ついこの間、プロ入りしたと思っていた藤原、山口もプロ生活4年目のシーズンを終えたのだ。先日、山口にオンライン取材する機会があったので、大卒の同学年の選手たちがプロ入りしてくることについて質問すると、「4年間の意地があるので負けられないなと思います」と返ってきた。

 山口はプロ入りから最初の2年間はみっちりとファームで鍛え、2年目の20年は二軍で全70試合に出場し、チームトップの7本塁打、30打点をマーク。プロ3年目の21年は開幕一軍を掴むと、一、二軍の行き来はあったが、一軍で9本のアーチを描き、持ち前の長打力を発揮。

 プロ4年目の今季は新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱した期間はあったものの、それ以外は一軍でプレー。今季は102試合に出場して、チームトップの16本塁打を放ち、9月22日のオリックス戦ではプロ入り後自身初となる1試合3本塁打、8打点を挙げる活躍ぶり。特にオールスター以降は39試合に出場して、打率こそ.224(143-32)だったが、8本塁打、27打点と来季に期待がもてる形でシーズンを終えた。

◆ 4年間でプロの体に

 この4年間で着実に成長した姿を見せている。打撃だけでなく、体力面という面でもこの4年間で力をつけた印象だ。本人は「どうですかね、入ってきたときより少しはついていると思いますけど、全然まだまだないと思います」と厳しかったが、12日の秋季練習で行った野手組の12分間走では、5分すぎに山口が藤原を抜いて2位になる場面も。山口は10分をすぎたあたりから苦しい走りとなるも、19年10月2日にロッテ浦和球場で行った12分間走のときには後ろの方を走っていたが、あれから3年確実に体力、持久力が上がった印象を受けた。

 また体もこの4年で大きくなった。新型コロナウイルス感染拡大の影響による取材規制のため、ここ3年は秋季練習でしか山口の練習している姿を見られていないが、毎年この時期会うたびに、お尻、背中周り、上半身が大きくなっているように見える。秋季練習中、ノースリーブのアンダーシャツでランニングしていた日もあったが、その時に特に体が大きくなったように感じた。

 そのことを山口に伝えると「自分ではわからないんですけど、体の数値的には今が一番いい体になっています」と教えてくれた。

 来季、4年先に高卒でプロ入りした選手たちが活躍し、大卒組も即戦力の働きを1年目から見せてくれたらチームにとってはありがたい。“ミレニアム世代”の若い選手たちが、活躍すればチームに活気が出てくるはずだ。

取材・文=岩下雄太

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