オリックス・中嶋監督「またやってやろうという気に」 昨年のリベンジへ闘志燃やす

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2022.10.16(日) 12:03

オリックス・中嶋聡監督 [写真=Rinco]

◆ 「不思議なことをしているわけではない」

 パ・リーグのクライマックスシリーズは15日にファイナルステージの第4戦が行われ、オリックスがソフトバンクに3-2でサヨナラ勝ち。

 2年連続の日本シリーズ進出を決め、昨年に続いてヤクルトとの頂上決戦に挑むこととなった。




 今年も随所で冴えわたった“ナカジマジック”。しかし、中嶋聡監督本人は「不思議なことをしているわけではない」という。

 相手を迷わせる仕掛けについては、「このカウントでやるのが当たり前、このカウントじゃないところでやるのが当たり前となると、ひとつしかできないことになる。読みやすくなってしまいますし、別に変ったことをやっているとはまったく思っていない」とし、従来の固定観念にとらわれない考え方がその根幹となっている。

 また、対戦相手との相性に関しても、「相性というのは過去のこと。調子というものもあるわけで、過去のことばかりをやっていてもダメ」と語り、「あのピッチャーの球をどうやって打つべきなのか、どうやって考えていくべきなのかというところ。これは多分どこの監督も、コーチもやっていること」。やはり「不思議なことをしているわけではない」という点を強調した。


◆ 本拠地胴上げは「また違った気持ちでした」

 連覇を目指す今季のチームでは“吉田正尚の前後の打者”がポイントとされて来たが、今季は吉田が4番に座り、その前の3番に中川圭太が定着。規定打席にも到達して打率はリーグ5位の.283と奮闘を見せた。

 CS第4戦でも9回に試合を決める劇的なサヨナラ打を放った26歳については、「調子をキープしていましたよね」と浮き沈みの幅が小さかった点を飛躍の要因として挙げる。

 一方、打順については「余計に1・2番が出るのが大事になってくるが、逆に宗の場合は還す方に回った方が良いこともあった。長いシーズン、ケガや痛いところもありますし、そこの組み合わせだけ」とし、現在のラインナップが不動のオーダーではないとも語っている。


 連覇を成し遂げたチームの成長について問われると、昨季本塁打王・杉本裕太郎の不振などによって長打力の低下に苦しめられた中、「それを補う“つなぐ野球”ができたのかなと。粘れるようにもなってきた。自分たちで考えて野球ができるようになってきたのかなと思います」と、成熟度の上昇に手応えを感じている様子。

 連覇の先にある日本一についても、「まずはその舞台に立てなければどうしようもない。その舞台に立てるということで、またやってやろうという気になれます」とし、2年連続で挑む日本シリーズに向けて闘志を燃やしている。

 本拠地で宙を舞ったことに関して「前回は仙台で、京セラドーム大阪で胴上げというのはなかなか見せられなかったものなので、満員の中でしてもらった胴上げはまた違った気持ちでした」と、これまでとは違った喜びを噛み締めた指揮官。

 今年の胴上げチャンスはあと一回。今度は日本一の舞を目指して、22日(土)からはじまる大舞台に挑む。


取材・文=どら増田




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