オリックス・福良淳一ＧＭ（６２）が１４日、２０日のドラフト会議で白鴎大の曽谷龍平投手（２１）を１位指名すると公表した。スリークオーターから最速１５１キロの直球とキレのあるスライダー、チェンジアップを投げ込む左腕。同ＧＭは「ウチの補強ポイントでナンバー１の評価」と即戦力を見込み、２０年の近大・佐藤輝明（阪神）以来の１位公表を決めた。

　曽谷は関甲新学生リーグで３年秋に最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、優秀選手賞、ベストナインを獲得。今春の松本大戦では１３奪三振でノーヒットノーランを達成し、大学ＮＯ１左腕として評価を高めた。１１日にスカウト会議を行った同ＧＭは「真っすぐが強くスタミナもある。右打者のインコースにも、きっちりと投げられる」と期待をかけた。

　パ・リーグ連覇を果たしたチームは、エースの山本を中心に投手力が充実してきている。近年のドラフト１位は１７年の田嶋、１９年の宮城が先発の軸に成長。２０年の山下はＣＳ最終ステージで１軍の戦力として加わり、９月３０日に右肘のトミー・ジョン手術を受けた昨年の椋木も今季、プロ初勝利を含む２勝を挙げた。

　巨人、ソフトバンク、西武、日本ハム、広島に続く６球団目の１位指名公表。同ＧＭは「何球団が（曽谷に）来るのか分からない。競合する可能性がある」と今後もシミュレーションが必要とした。地元関西、奈良出身のサウスポーを迎え、投手王国を目指す。

　◆曽谷　龍平（そたに・りゅうへい）２０００年１１月３０日、奈良・斑鳩町生まれ。２１歳。斑鳩小１年から野球を始め、斑鳩中では志貴ボーイズに所属して全国８強。明桜（秋田）では１年夏からベンチ入り。２年夏に控え投手として甲子園出場。白鴎大では３年春に最多奪三振、３年秋に優秀選手賞などを獲得。１８２センチ、８０キロ。左投左打。

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