【日本ハム】日体大・矢沢宏太の1位指名公表…二刀流第2の大谷を育成…稲葉GM称賛「全てこなせる」

スポーツ報知

  • ニュース

2022.10.12(水) 06:12

日体大・矢沢宏太

 日本ハムは11日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設でスカウト会議を行い、20日のドラフト会議で日体大の二刀流左腕・矢沢宏太投手(22)を1位指名することを公表した。ドラ1の公表は20年の伊藤大海以来2年ぶり。交渉権を獲得すれば、かつて大谷翔平(現エンゼルス)を育てた球団が新たな二刀流を育て上げることとなる。また西武は、渡辺久信GM(57)が早大・蛭間拓哉外野手(22)を1位指名することを公表した。

 約2時間のスカウト会議後。ドラフト会議を9日後に控える中、稲葉GMは力強く二刀流左腕の1位指名を明言した。「1位は日体大の矢沢選手でいきます」。大学では投手、外野手、DHでベストナインを受賞。今年3月に予定されていた侍ジャパンの台湾戦で日本代表入りもしていた22歳に、NO1の評価を下した。

 「走攻守投と各部門でポテンシャルも高い。球団の方針であるNO1、オンリーワンの選手をぜひ獲得したいということで、二刀流も三刀流もできる選手。いろいろな可能性を含めて決めさせていただきました」

 本人の熱い思いも理由のひとつとなった。大渕スカウト部長は「最近、本人に確認を取って、『投げて打って走りたい』という強い希望があった。縁があったらそれを受けようじゃないかと。彼の強いコメントを聞いて、魅力がさらに上がった」と説明。今やメジャーでさん然と輝く二刀流・大谷の指名から10年。交渉権獲得となれば、新たな二刀流育成に着手することになる。

 メジャー入り希望だった大谷には入団交渉時から二刀流育成プランを示し、入団後も全力でサポート。海を渡るまでの5年間で、大きく育った。チームでは、上原も二刀流に挑戦中。投打に加え、守備や50メートル5秒8の足も持つ矢沢にはどんな起用法も可能性がある。

 「(現在の)大谷みたいな使い方は考えにくいですが、新庄監督であれば、いろいろ工夫を考えてくれるだろうと思う。想定外のことを考えてくれるかもしれない」と大渕部長。新庄監督の独創性がミックスされることで、最適な形が生まれることを期待する。

 指揮官にも1位指名を伝え、「よろしくお願いします」と返答があったという。「ボスは足の速い選手が好き。投手も野手も補強ポイント。全てをこなせる」と稲葉GM。新球場「エスコンフィールド北海道」への、移転1年目のドラ1にふさわしい存在であることも間違いない。(田中 哲)

 ◆矢沢 宏太(やざわ・こうた)2000年8月2日、東京・町田市生まれ。22歳。町田リトルで6歳から野球を始め、忠生中では町田シニアに所属。藤嶺藤沢(神奈川)では1年夏に外野手としてベンチ入り。1年秋から投手。通算32本塁打。日体大では外野手(20年秋)、投手(21年秋)、指名打者(22年春)でベストナイン。大学通算は投手として28試合12勝8敗。防御率1・61。打者では188打数53安打、打率・282。5本塁打。173センチ、70キロ。左投左打。

関連ニュース

【一覧】12球団のドラフト動向
【日本ハム】ドラフト会議で日体大・矢沢宏太の1位指名を公表 稲葉GM「二刀流も三刀流もできる選手」
【日本ハム】フェニックスLで継投ノーノー 鈴木健矢、河野竜生、斉藤伸治がソフトバンクを無安打封じ
【日本ハム】OB柴田保光さんが不整脈のため65歳で死去 90年に平成初のノーヒットノーラン達成
【日本ハム】「谷口きゅんBALLPARK発」新球場完成まで半年…ワクワクが止まりません

記事提供:

スポーツ報知