堀内恒夫さんが西武と巨人で“引退登板”の内海哲也に送った言葉は?

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2022.10.3(月) 06:30

5回2死からジャイアンツ球場最後の登板をした内海哲也は、巨人と西武の両チームの選手から胴上げされた(カメラ・佐々木 清勝)

◆イースタン・リーグ 巨人6ー10西武(2日・ジャイアンツ)

 今季限りで現役を引退する西武・内海哲也投手兼任コーチ(40)が2日、イースタン・リーグ巨人戦(G球場)の5回2死二塁で登板した。代打・石川をこの日の最速となる137キロの直球で見逃し三振に抑えた。2400人を超えるファンから温かい拍手を送られた左腕は「僕のプロの第一歩を踏み出した球場だったのでこみ上げてくるものがあった」と目に涙を浮かべ、最終登板を終えた。

 * * * *

 内海よ、お前は幸せ者だな。2球団で“引退登板”なんて、聞いたことがないぞ。

 俺が監督の時に入ってきたんだけど、やめるまでの2年間、あまり活躍してくれなかった。それでも鍛えれば必ずよくなると思った。あの頃、俺が言った言葉を覚えてるか? 「真面目にやれば勝てる。200勝した人が言ってるんだから間違いない。信じろ」

 お前は投げることをいとわなかった。真面目に走って、よく投げた。通算135勝は立派だ。そして、西武で2勝しかできなかったのに引退式をやってもらい、こうして古巣の巨人でも後輩たちに見送られた。選手冥利に尽きると思うよ。なぜか分かるか? 

 この間、お前のセレモニーに行った時、渡辺久信GMと話した。俺が「貢献できずに申し訳なかったね」と言うと、彼は首を振った。「いや、成績じゃないですよ。若い人たちのお手本になる選手が欲しかったんです。内海が残してくれたものは大きいです」。これからはお前の経験や技術を後輩たちに伝えていけ。それがお前のためにこんなに素晴らしいことをしてくれた人たちへの恩返しだ。(スポーツ報知評論家)

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