【ソフトバンク】藤井皓哉がサヨナラ被弾 優勝の行方は最終戦へ 藤本監督「明日勝って、優勝します」

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2022.10.2(日) 05:55

11回2死一塁、山川穂高にサヨナラ2ラン本塁打を打たれた藤井皓哉(右)(カメラ・佐々木 清勝)

◆パ・リーグ 西武3x―1ソフトバンク(1日・ベルーナドーム)

 首位・ソフトバンクが西武に敗れ、2位・オリックスとの優勝争いは最終戦までもつれ込んだ。タカは9回に柳田悠岐外野手(33)が同点ソロを放つも、延長11回サヨナラ負け。2日のロッテ戦(ZOZO)に勝つか引き分ければ優勝が決まる。オリックスは試合がなかった1日に仙台入り。他力にも頼る逆転でのリーグ2連覇へ主軸の吉田正尚外野手(29)は一戦必勝を誓った。楽天戦(楽天生命)に勝ち、ソフトバンクが敗れた場合のみ勝率で並び、直接対決で勝ち越しているため優勝となる。

 まさかの結末が待っていた。1―1の延長11回2死一塁。藤井が山川にサヨナラ2ランを浴びた。今季育成入団からセットアッパーに成り上がった右腕が、55試合目で初黒星。人目をはばからず号泣し、途中出場の捕手・海野も悔し涙が止まらなかった。藤本監督は「(藤井は)責められないですよ。ここまでずっと抑えてくれてるんやからね。しょうがない」とかばった。

 歓喜の瞬間まであと一歩だった。1点を追う9回1死。柳田が起死回生の23号同点ソロ。9月30日の楽天戦(楽天生命)の右翼守備でジャンプした際、お尻から地面に落下し、後頭部をフェンスに打ちつけた。首のムチ打ち症状で途中交代し、この日の出場が危ぶまれた。それでも、首にテーピングを施して強行出場。3安打の主将の執念は、わずかに及ばなかった。

 「10・2」は天下分け目の大一番となった。ソフトバンクはロッテ戦に引き分け以上で優勝が決まるが、仮に敗れた場合、2位オリックスが勝利するとV逸となる。9月15日にマジック11を初めて点灯させて以降、一度もその火を消すことなく歩みを進めてきた。しかし、運命は最終戦までもつれ込んだ。

 2日の先発は板東。前回9月24日のロッテ戦(ペイペイD)でプロ初完封を挙げた右腕がマウンドを託された。「緊張しています。やることは変わらない意識で臨みたいです」と端正な顔を引き締めた。

 泣いても笑っても、残り1試合。松本、藤井、モイネロと勝ちパターンの投手は今季初の4連投になる可能性が高いが、総動員で勝利をもぎ取るしかない。14年は同じく優勝のかかった最終戦で、オリックスに松田の一打でサヨナラ勝ち。2日に優勝すれば、祝勝会には、その松田が駆けつけることもできそうだ。

 「(相手の勝敗に関係なく)勝って優勝できるのはうちだけですから。明日勝って、優勝します!」と指揮官。歴史的な大混戦となった22年。頂点に上り詰めるのは、藤本ホークスだ。(中村 晃大)

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