【西武】山川穂高が3年ぶりの40号到達 色紙に記した「苦」…今季1年振り返り「最初に浮かんだ文字」

スポーツ報知

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2022.9.28(水) 05:15

どすこいポーズをする(左から)勝ち投手の高橋光成、先制2ラン本塁打の山川穂高、ダメ押し2点適時打の愛斗(カメラ・今成 良輔)

◆パ・リーグ 西武4―1ソフトバンク(27日・ベルーナドーム)

 西武・山川穂高内野手(30)が27日のソフトバンク戦(ベルーナD)の初回、先制の40号2ランを放った。40号到達は本塁打王を獲得した18年、19年に続いて自身3度目で、3年ぶり3度目のタイトルをほぼ手中に。スポーツ報知に今季を表す漢字として「苦」と記した色紙を寄せて、理由を明かした。

 苦しんで、ようやく目標の数字にたどり着いた。初回2死一塁。真ん中低めのフォークを山川はフルスイングした。打球は左中間席中段へ飛び込む先制2ランに。3年ぶりの40号到達を「ホッとしましたね。40取れたのはかなりデカいかなと思います」と穏やかに振り返った。

 「苦」の一文字に象徴されるシーズンだった。

 「今年1年を振り返った時、最初に浮かんだのはこの文字でした。個人としてはけがもしましたし、チームとしては1位だった時期もありながら優勝を逃してしまいました。なかなかうまくいかないなと思います」

 3月30日の日本ハム戦(札幌D)で右太ももの肉離れを起こして14試合欠場。5月に9本塁打を放つなど夏へ調子を上げてきたが、9月はこの試合前まで17試合で63打数11安打。本塁打も今季月間最小の2本にとどまり、チームも1位から4位に落ちた。本拠地でのデーゲーム後は、バットを持って隣接する室内練習場へ。不振脱出の糸口を探した。

 富士大時代、一人室内練習場にこもって深夜2時過ぎまでバットを振っていた男。当時の監督だった青木久典さん(49)は「彼はすごかった。警備員さんから『山川君が打ち込んでいてカギを閉められませんでした』と翌朝言われましたが、それに関して何も言えませんでした」と回想する。その姿勢は今も変わりない。試合前の円陣で山川が声出しをするようになってから3連勝。この日は「本塁打を打ちます」と宣言し、12日のソフトバンク戦(ペイペイD)以来37打席ぶりの一発で有言実行。「本当に打ったのでびびっています」と笑わせた。

 チームは3位を守って28日は敵地で4位・楽天との直接対決。勝てば3位へ大きく近づく。今季の楽天生命では34打数14安打7本塁打と相性がいい。「今年は結構打っているので、明日も本塁打を打ちます」と力強く宣言。CS進出へ。苦あれば楽ありだ。 (秋本 正己)

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