藤川球児氏、ロッテ・佐々木朗希は「シーズン全うに大きな意味」体力面など課題を来季の糧に

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2022.9.27(火) 06:10

5回1死三塁、暴投で先制点を与えた佐々木朗(カメラ・石田 順平)

◆パ・リーグ ソフトバンク2―1ロッテ(26日・福岡ペイペイドーム)

 ロッテ・佐々木朗希にとって、レギュラーシーズンを全うできたことが大きな意味を持つ。例えば、1年通すと打者の対応がどう変わるのか、コンディションの作り方はどうすればいいのか。いずれも、経験しないとわからない。肉体的にも発展途上なだけに、首脳陣も登板間隔や球数を管理し、最善を尽くした。走り切れたからこそ、来年はさらにステップアップできる。

 6回1失点にまとめたこの日の登板も、本調子ではなかったはずだ。完全試合を成し遂げた春先のような状態とは言えず、体力面も改善が求められる。シュート回転による抜け球が目立った直球は原因の一つに下半身の疲労があるだろう。

 それに起因して、シーズン序盤に比べ、変化球の割合が増えている点は、根本的な部分では見つめ直すべきではないか。その日の調子を踏まえたゲームメイクは必要。しかし、160キロ超の直球を投げられるからこそ、小手先に頼る投球に慣れてはいけない。また、癖や配球を見抜かれて4盗塁を許したのか。改めて、いい課題になったといえる。

 ダルビッシュや大谷と同じく、類いまれな能力を時間をかけて伸ばしていくタイプに映る。焦らず、じっくりと成長していってほしい。(スポーツ報知評論家・藤川 球児)

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