【ソフトバンク】イケメン右腕・板東湧梧、120球熱投のプロ初完封 首位キープでマジック6

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2022.9.25(日) 05:50

完封勝利を挙げた板東湧梧(右)は甲斐拓也と握手を交わす(カメラ・石田 順平)

◆パ・リーグ ソフトバンク6―0ロッテ(24日・福岡ペイペイドーム)

 ソフトバンク・板東湧梧投手は安どの表情で息をついた。9回2死一、二塁のピンチ。フルカウントからロッテ・井上に146キロの直球を右翼テラスの手前まで運ばれたが、何とか右飛に抑えた。思わず「あぶねえ!」と叫んだイケメン右腕は「本塁打だと思ったんですけど、ファンの皆さんのおかげで止まってくれた」とプロ初完封に頭を下げた。

 魂を込めた120球だった。8回2死一塁で茶谷の打球を右すねに受けながら投ゴロに処理。首脳陣から交代の意思を問われたが、「大丈夫です。いってきます」と続投を志願した。「しんどかったです。5回ぐらいで代わるんじゃないかという調子だったけど、一つ一つ目の前を意識した結果。完封の実感はない」と汗を拭った。

 前日(23日)は9回に追いつかれ、延長10回の末に敗れた。7投手がマウンドに上がり、ブルペンは火の車状態だった。精巣がんのため、8月2日に左精巣の腫瘍摘出手術を受けた大関も昇格させる緊急事態。藤本監督は「中継ぎ陣も休ませることができて良かった。テンポ良く投げてくれた」と、山本に投げ負けた17日のオリックス戦(京セラD)に続く完投をねぎらった。

 チームはマジックを6に減らし、首位をキープ。明石の引退試合にも花を添えた。「自分が背負うわけじゃないけど、これだけ頑張ってくれた健志さんの引退試合を負け試合にするわけにはいかないとみんなが思っていた」。一丸ムードでつかんだ1勝はVへの道しるべとなりそうだ。(表 洋介)

★板東 湧梧(ばんどう・ゆうご)アラカルト

▼生まれと球歴 1995年12月27日、徳島県生まれ。26歳。鳴門高で2年春から4季連続甲子園出場。3年時はエースとして春夏全6試合に登板。夏8強入りも、花巻東戦で163球の熱投実らず敗退。JR東日本を経て18年ドラフト4位でソフトバンク入団。182センチ、76キロ。右投右打。

▼鳴門高の星 プロ初勝利は8月6日の楽天戦(楽天生命)。同日に鳴門高の後輩、日本ハム・河野も西武戦(札幌D)で白星を挙げ、広島・川端順(77年度卒)と西武・潮崎哲也(86年度卒)の2度に続き、3例目の鳴門高出身投手の同日2勝となった。

▼B田嶋がライバル JR東日本では1学年下の田嶋(オリックス)に次ぐ2番手。17年ドラフト1位でプロ入りした後輩を追うように翌年プロ入り。「年下なのに悔しかった」

▼メモの魔力 登板や練習後に野球ノートをつけるのが習慣。この日の登板後は「調子が悪いなりにゲームをつくれた」「とにかく攻める気持ち」。

▼端正なマスク つぶらな瞳と抜群のスタイルで女性人気は抜群。入団時はアイドルグループ「Sexy Zone」の中島健人やフリーアナウンサーの「カトパン」こと加藤綾子似と言われた。

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