ロッテ・髙部、現在リーグ2位の139安打「150本を目指してなんとかやっていきたい」

ベースボールキング

  • ニュース

2022.9.22(木) 10:30

ロッテ・髙部瑛斗 (C) Kyodo News

 「開幕から今まで2年間にはないものを出し続けられたことが、ここまでこれていると思うので、試合に出続けられる経験というものに対しては、いいシーズンになっているなと思います」。

 ロッテの髙部瑛斗はファームで新人から2年連続で打率3割以上マークするも、昨季までのプロ2年間で一軍で放った安打はわずかに9安打だったが、今季はレギュラーを掴みここまでリーグ2位の139安打を放つ。

 「ヒットを打ちたいというのは、野球を始めたときからそうだと思っているので、出塁率もそうなんですけど、なるべく高い打率を残したい気持ちがありますし、ヒットというのはこだわってこれからもやりたいと思います」。

 相手の研究や疲れの出る夏場以降も、調子を落とすことなく戦っている。9月はここまで月間打率.303を残す。

 「よくないときもありますし、いいときもあったんですけど、それを自分のなかで工夫したり、コーチとかと話し合って、もう少しこうした方がいいんじゃないかというのを、試行錯誤してどうにかいい形で試合に臨むというのをやった結果、大きな浮き沈みもなくここまでこれているのではないかなと思います」。

▼ 髙部の月間月別打率と安打数
3・4月:打率.269 / 29安打
5月:打率.284 / 29安打
6月:打率.244 / 19安打
7月:打率.282 / 24安打
8月:打率.265 / 18安打
9月:打率.303 / 20安打

◆ 打席内での対応力に…

 開幕の頃は反対方向への安打が多かったが、引っ張りの打球も増えてきた。9月14日の日本ハム戦では4-1の6回二死二塁から、河野竜生のカットボールを右中間に破る適時三塁打は素晴らしかった。

 髙部は引っ張りの打球が増えた理由について「ピッチャーの攻め方が変わってきたのもありますし、内角であったりというのが増えてきているので、必然的に増えているんじゃないかなと思います」と自己分析した。

 また、9月15日の西武戦ではスミスのストレートをファウルで粘り、8球目のナックルカーブをうまく合わせて、反対方向への安打も良かった。

 「開幕当初からも粘ってからのヒットも自分のなかでは、なんていうんですかね、打席の中での好材料というか、粘れているときのほうが打てているイメージがあります。それが持続できていることの方が僕の中で大きいかなと思います」。

 1年間試合に出続けているなかで、打席内での対応力が上がっていると自身で感じているのだろうかーー。

 「対応できているなと思う時もありますけど、できていないなというときもあります。そこは少しずつだと思うんですけど、よくなっているところもありながら、まだまだだなと思うところはあるので、できているとは言えないですね」。

 対応力をさらにあげていくため、できていないと感じていることをできるようにするために髙部は「考え方だと思います。整理をして打席に立てていることが、大事なんじゃないかなと思います」と語った。

 リーグトップの154安打を放つ島内宏明(楽天)と15安打差のリーグ2位の安打をマークする髙部。残り試合で目標とする安打数について「この調子でいくと1試合1本で150本が見えてくると思うので、150本を目指してなんとかやっていきたいなと思います」と意気込んだ。150安打をクリアした先にまた、新たな扉が開きそうだ。

取材・文=岩下雄太

記事提供:

ベースボールキング