4連敗で借金5のロッテ 残り「21」試合。意地、勝利への執念を見せるんだ!

ベースボールキング

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2022.9.7(水) 09:55

ロッテの選手たち (C) Kyodo News

○ 西武 3 - 2 ロッテ ●
<23回戦・ベルーナドーム>

 今季何度も見てきたような敗戦の仕方だった。

 ロッテは0-0の4回に3本の安打で一死満塁の好機を作ったが、茶谷健太が三併に倒れ無得点に終わると、その裏3回までパーフェクトピッチングの先発・石川歩は4回も簡単に2アウトを奪いながら、森友哉、山川穂高、呉念庭に一発を食らった。

 5回と8回に相手のミスから得点するも、4回の満塁の好機、5回に8番・松川虎生、9番・藤原恭大の連打で無死一、三塁として上位に繋げるも畳み掛けるような攻撃ができなかった。

リリーフ陣は9月5試合で救援防御率0.77と抜群の安定感を誇っているとはいえ、リードした展開に持ち込めなければ、勝ちに結びつけることができない。

 福田秀平の執念の好捕からチームの流れが変わったかと思われたが、前カードのオリックスとの3連戦で一番やってはいけなかった同一カード3連敗、そして苦手・ベルーナドームでの西武との初戦に敗れ4連敗。1日のソフトバンク戦勝利後に借金を1とし、首位とのゲーム差を5まで縮めたが、4連敗で借金は5、首位とのゲーム差は7に広がった。

◆ 残り21試合

 ロッテの残り試合数は「21」。仮に7日の西武戦から5連勝で勝率5割に戻したとしても、残り「16」試合。そこから優勝、CS争いに加わっていくということになれば、ロッテは超大型連勝するか、上位球団が負け続けるということがない限り、ほぼ厳しい状況になったといえる。

 わずかな望みをかけるとすれば、ロッテはここ数年、チームとしての浮き沈みが大きく安定した戦いができないという課題はあるが、ひとつの勝利をきっかけに大型連勝ができることだ。

 昨年でいえば 開幕5連敗で深刻な得点力不足に喘いでいたが、開幕6戦目に16点を奪い大勝し、そこから打線に勢いがつき引き分けを挟んで4連勝、交流戦明け投打が噛み合わず苦しい戦いが続いた中で藤原恭大が再昇格した7月3日の楽天戦から5連勝、東京五輪明けも最初の2カードで2勝3敗1分と負け越し4位転落も、8月18日の西武戦から1カ月近く連敗がなかった。

 今季も6月4日の巨人戦後に借金が今季ワーストタイの9になったが、翌5日の巨人戦に10-4で勝利すると、同日から7月6日の日本ハム戦にかけての21試合を16勝5敗で一気に借金を完済したということもあった。

 とにかく浮き沈みが激しく今後の戦いが全く予想できないというのがこれまでのロッテだ。振り返れば8月23日からの西武3連戦に2勝1敗で勝ち越し、楽天、ソフトバンクと3カード連続勝ち越して、これで優勝争いだと思ったところで現在4連敗。上り調子だった1週間前の戦いを見て、まさか1週間後に借金が5になることを予想しただろうか。

 超ポジティブに考えれば、大型連勝の可能性が全くないわけではない。ただ気になるのは最下位・日本ハムとの試合数が多いこと。日本ハムに絶対勝たなければいけないというプレッシャーから、日本ハム投手陣に抑え込まれ、得点できないという光景がふと頭をよぎってしまう。

 とにかく残り試合、たとえ打てなくても、1-0でも勝つことが重要。勝ち続けるなかで時に大量点を奪って勝利する試合もあれば、チームは勢いに乗っていくはずだ。泣いても笑っても残り「21」試合。ここ2年はシーズン最終盤に悔し涙ばかり流してきた。このままでいいのかーー。勝利への執念、意地を見せて欲しい。

文=岩下雄太

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